ランニングサポーター久保のランニングスクール

スマートな練習と泥臭い練習

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2019.09.30 掲載
久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

こんにちは、ランニングサポーターの久保です。

先日クラブチームで合宿を行なってきました。
メインの練習は4時間走。
走るペースは関係なく、とにかく時間を走りきる練習です。
このような練習はとても辛くて精神的にも参ってしまいます。
さらにゆっくり走れば走るほど接地時間が長くなりますから筋肉の奥深くがズシッと重くなり、何とも言いようのない疲労感に襲われます。
速いスピードで走るランナーたちはこのような練習が果たして走りに活きてくるのかと疑問に感じるかもしれません。
タイムを追ったり、短い距離を速く走ったりする練習は速く走るランナーたちにとてはとても気持ちの良い練習です。
充実感もあります。
このような練習を私は『スマートな練習』と言っていますが、基礎的な体力がないと負荷が高すぎて怪我につながりますし、自己満足の練習で終わることが多いです。

その昔、大学の監督から「強くなりたければ『泥臭い練習』をしろ!」と口すっぱく言われたことを今でも思い出します。
『泥臭い練習』とは、じっくり我慢して継続するような地味な練習を意味します。
当時はよくクロスカントリーを十数キロ走らされていました。
凸凹に足を取られ、地味にアップダウンが続くクロスカントリー。
ジワジワと脚も疲労してきていくら経ってもゴールがこない、長い間じっくり走り続けてやっと辿り着くことができるゴール。
スピード練習だとあっという間に終わってしまうのに・・・。

フルマラソンを経験した今では、このような『泥臭い練習』こそが、本当に苦しくなったときや辛くなったときに思い出されるのです。
最後の心の支えは、スマートな練習ではなく決まって『泥臭い練習』をやったときのことでした。
これだけやったんだからできる、あの練習ができたんだからやれる、といった具合に。
以前監督が言いたかったことは、このようなことだったんだと感じています。

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