こんにちは、ランニングサポーターの久保です。
コロナ禍は自分の在り方や練習に対しての考え方を改めて見つめ直す機会だと思っています。いつかよくなるであろう未来に期待するといったことよりも、”今”の自分に期待して来るべく未来のために”今”を意味ある時間として過ごすような取り組み方を行っていきたいものです。
そこで私はもう一度補強的な運動に興味を持ちながら取り組んでいます。現役の頃から十数年が経過している私の体や生活は状況が大きく変化しました。感覚的なものも相当薄れている気がしています。よって昔の走っている映像などを見ても今とは別物の自分に思えてしょうがありません。それでも体を動かし走っていると、ふとした瞬間に昔の体的な記憶がよみがえるときがあります。体が重くてなかなかうまく走れなかったりスピードに乗る走りができなかったりしたとき、ちょっとした意識の変換で急に体が動き出すことがあります。そこまで力を使わなくともスピードに乗った走りができたり、体の負担も少なく、上手く体を使えている感覚があるのです。
そのとき思うのは、昔はこんな感じで走っていたなということ。「昔、昔」と昔のことに捉われているわけではありませんが、明らかに走ることが楽で心も気持ちよく、体はリラックスし力みのない状態であることは確かです。そんな自分が当時思っていたことがあります。背中を使えれば自ずと走れる。
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)という筋肉をご存知ですか?
首から腰にかけて、背骨付近にある腸肋筋・最長筋・棘筋からなる筋肉です。人間の直立に大きな役割を果たしています。私の感覚的なことですが、この筋肉が弛んだり弱くなったりすると猫背を招いたり腰が落ちて膝も曲がり、走る際に「脚だけで走る」といったことになる傾向が多いです。結果、脚への負担も多くなります。逆にこの脊柱起立筋が使えているときは背筋がしっかり伸びると同時にお腹周りが引き上げられて腰も落ちることはありません。さらには腕振りも肩甲骨が柔らかく動き背中で振っている感覚さえ出てきます。
背中の動かし方、使い方について忘れかけていたことを私は最近行っている補強運動で思い出しました。ただ走っているだけでは思い出さなかったことでしょう。もちろん走って新たな感覚を開花させていくことは大事ですが、今の私はこれまでの経験を基にしながら年齢を重ねたなりの新しい感覚を発掘していきたいと思っています。
こんな状況だからこそ、新たな気づきや筋肉内に眠っていたマッスルメモリーを呼び起こす時期にしてみませんか?