こんにちは、ランニングサポーターの久保です。
これまで練習した成果が結果として現れてこない、練習をすると怪我をしてしまうために質や量が追えないなんて経験はありませんか?
そもそも何のために練習するかというと、ある程度の負荷をかけることで身体を強くしたり速く走れるようにするためです。練習はするけれど、練習はしたいのだけれど思った結果に到達できないといった悩みをお持ちの方は、今一度練習の”仕方”を見直す必要があるかもしれません。
「力みからスピードとパワーは生まれないが、リラックスしたリズミカルな動きによってスピードとパワーは生み出される」
私の恩師が日頃から口にしていた言葉です。記録を出したい、強くなりたいという思いが強いと、タイムを意識し過ぎてガムシャラに練習をこなそうとしがち。一時的に満足感は得られますが、そのとき身体の筋肉は硬く硬直し、本来使うべきではない余分なパワーまで使ってしまい、理想のフォームとはかけ離れた走りになっていることも多くなります。頑張らないと速く走れない状態です。結果、身体へのダメージも大きくパフォーマンスを下げることにもなってしまいます。これが「力みからスピードとパワーは生まれない」といったことでしょう。
逆に「リラックスしたリズミカルな動きによってスピードとパワーは生まれる」とは、本来使うべき筋肉が活動すれば力みなく走ることができ、自然とリズミカルな動きになって負荷に対する負担も少なくなるということです。結果、タイムを意識しなくとも動きがよければ自然とタイムは上がるし、そこまで頑張っている感がなくとも速く走れている状態でもあります。
理想は「リラックスしたリズミカルな動きによってスピードとパワーは生み出される」というところにありますが、それではどのような取り組みをすればよいのでしょうか?
まず練習のメニューや設定タイムなどに拘る前によい身体の使い方を覚える必要があるかと思います。基本的には使うべき部位のストレッチや補強、ドリルなどで身体の軸を作り、そこで作られるエネルギーを脚に伝えていけるよう仕向けてやるようなやり方です。ここで言う使うべき部位とは肩甲骨や大腰筋、股関節やハムストリングスなどのことを指します。私が現役の頃、背中が使えれば走れるといった感覚がありました。肩甲骨や大腰筋が使えるようになれば股関節が動き出し、お尻やハムストリングスが連動してきます。そして足で地面を蹴るという感覚より押すという感覚が出てきます。このような状況になるとペースが遅くても速くてもリズミカルな走りが実現されます。
もし伸び悩んでいるランナーがいたら目先の事柄に執着し過ぎず、根本的な問題を改善することにより目を向けてあげることが大事なのかもしれません。