こんにちは、ランニングサポーターの久保です。
前回、左右の接地時間のバランスを崩した結果、左のふくらはぎに違和感を感じたという記事をご紹介しました。一度は走りを修正できたものの、その後の練習強度が高すぎて違和感から痛みへと変化していったのです。まだ不完全な状態で高負荷をかけてしまったのが原因ですが、こんなときは思い切って休むに限ります。しばらくノーランで様子を見て、3日くらい経ったときのことでしょうか。休みを入れたから十分と考え、いつものようにジョギングに出かけてみたんです。するとやっぱり痛い・・・。
ここ最近のジョギングは比較的ペースが速いものでした。速く走る習慣がついていると、なかなかペースを落とすことができません。ペースを落とすとトレーニングをしていないような気持ちになるのか、はたまたプライドなのか。せっかく調子や体力が上がってきたから、ここで練習を軌道に乗せたいという思いからなのか。よくわかりませんが変に焦ってしまう感じがありました。レースまでまだ程遠いのに。
脚が痛くなってくると、もはや修正は効かず痛みがどんどん膨れ上がってきます。これ以上続けてもマイナスにしかなりません。そこで一旦冷静になり、ペースを極端に落としてみることにしました。
すると今まで感じていなかったことを感じることができるんですね。足の裏のどこで接地しているのか、重心がどこに乗ってどこで受け止めているのか、お尻は使えているのか、大腰筋は機能しているのか。一歩一歩、繊細に確認しながら細かく修正点を探っていくような作業です。ここで思ったのは、ゆっくり走ることで自分の状態を確認すること、身体の内部と対話することはとても大事だなということです。現役のときもよくやっていたことを思い出しました。
しかし痛い。
こうなった場合、休むと一瞬痛みが無くなったように感じますが、再開すると痛みの出る部分に無意識に負荷がかかるような走り方になるので再び痛くなります。私の中では何か今の走りを変えるような革命的なことを行わなければ解決しないと思っています。
その革命的なこととは・・・、基本に戻ることです。
あるべき姿勢から見直して、重心を正しい位置に戻すこと。重心は知らず知らずのうちに本来あるべきところから少しずつズレていくものです。そのズレた重心のまま走り続けていると、脳は「これが正しい位置」と認知し、いつの間にかそれが理想の姿勢とインプットされてしまいます。
実際に姿勢から見直してみると前重心になり過ぎていたことを実感しました。背骨を真っ直ぐにして頭の位置も整え、それらを少し後ろよりの重心に調整してからジョギングしてみると痛みの出方が全く違うことに気付かされるので驚きです。これらはゆっくりペースを落としたジョギングだからこそ、感じられることです。上手く走れたときは筋肉も柔らかくなり痛みも消えていきます。逆に変な走りのままだと筋肉がどんどん硬くガチガチになって痛みも増していくものです。これも私の中のバロメータ。
多くのランナーにとって、痛みとどう付き合っていくかは切っても切れない課題です。痛みがあってもなんとかして走りたくなる気持ちもわかりますが、それでも痛みがあるときはシンプルに基本に戻ってみる。これが私の痛みとの向き合い方です。