マラソンシーズンが終わろうとしてますね。みなさんの今シーズンはいかがでしたか？
初マラソンを目標にされた方、自己記録の更新に精進された方、様々だと思います。
一区切りついたこの時期、いったい何をすべきなのでしょうか？
次のシーズンまで期間が大きく空いてしまうため、目標がないと心にポッカリ穴が空くかもしれませんね。
そこで！
次のような目標を持って取り組んでみてはいかがでしょうか。
- 昨シーズンの疲労抜きをする
- 次のシーズンに向けて、スピードの育成する
何より、目的意識をしっかり持って行動することが大事なことです。
- １. 昨シーズンの疲労抜きをする
- これまで一生懸命マラソンを走れるように作ってきた体です。精神的にも肉体的にも疲労の蓄積は否めません。
レースの緊張感から解放されるこの時期は、心身ともに疲労を抜いてフレッシュな状態にしてあげましょう。
疲労抜きといっても全く体を動かさないということではありません。いきなりパタッと走るのをやめてしまうと、一気に走る機会を失ってしまうことになりかねません。走ろうという一歩がなかなか踏み出せなくなってしまいます。
ですから一生懸命走るということではなく、ウォーキングでもよし、楽しんで走るもよし。外に出たら気持ちのよい季節、精神的なリフレッシュを感じながら体を動かしてください。それが今まで作ってきた体の維持にもなります。決して距離にこだわらず、あくまでも体を動かすといったことを喜べるくらいの感覚でいいですから。
レベルの高いランナーになってくると、走っていないこと、頑張っていないことが甘えているのではないかという思考になることがあります。「頑張る」と「休み」の比率は5:5。むしろ休みの方が頑張りを上回ってもいいくらいです。また、休まないといけない時期、頑張らないといけない時期も年間を通して計画したいものですね。
休むこととは、先ほども説明したように何もしないということだけではありません。いかに質の高い休みを体に与えてあげるかです。それは睡眠であったり、食事からの栄養であったり。走る時間以上に普段の生活の比率の方が大きいわけですから、しっかり体を回復できるよう休ませてあげましょう。体がリフレッシュされた状態で次のシーズンに向けてのトレーニングに移行できたら、より力がついていくことでしょう。
- ２. 次のシーズンに向けてスピードを育成する
- これはより高いレベルへ能力を開花させたいという方にオススメします。
基本的にはしっかりとしたスタミナのベースがあってこそスピードの能力がついてきますので、いきなりスピード系の練習をすることは怪我を招くことになりますから気をつけてくださいね。
ここでいう「スピードを育成する」というのは、短い距離を速く走って練習するということです。1000mや5000mで速く走れるようになることを目的とします。
一般ランナーの方は練習において走る距離が優先してしまう傾向がありますので、距離を落としてスピードを上げるような考え方も1つのパターンとして持っておくといいでしょう。
ある程度のレベルまでくると、自己ベストを更新することが難しくなってきます。そこを打開していくのがこのスピード強化です。
スピードを出せるように鍛えて、速い動きのフォームを体に覚えこませていきます。このフォームを基礎として、長い距離の練習に応用させていくといった考え方です。
私は、スピードを上げて練習したときには必ずと言っていいほどいろいろな気づきがあり、距離ばかりをこなしている練習だけでは味わえない感覚がよみがえってきます。よみがえるとは現役のときの忘れてしまった感覚です。それは体の使い方や、接地が上手くいっているという感覚、足に対する体の乗り込みなどの気づきです。それは自分にとって速く走るためにとっても "いい" 感覚であり、その感覚のフォームを、ペースを落とした距離走やペース走などで余裕度を持ちながら融合させていきます。
今の時期から私もスピード強化を意識して練習していきたいと思っています。実業団のとき、決まってこの時期はトラックのレースが集中していました。トラックとはいわゆるスピードを強化するための時期だからです。
最初は無理！と思っていても、体が徐々に反応するようになってくると楽しくなってきます。
マラソンを始めたばかりのときに似てますよ。マラソンなんて無理！と思っていたのに、練習をすると少しずつ長い距離を走れるようになってきたときの喜びと。
体の疲れをしっかりとって、未来へ向けての新たな可能性という扉を開いてみてくださいね。
