ヘルシー志向の人たちを中心に、植物性食品を積極的に摂ろうという食生活が注目されています。
そもそも、植物性食品にはどのような健康メリットが期待されるのでしょうか。また、健康に活かすには、どのような摂り方をすればよいのでしょうか。
植物性食品を切り口に、健康的な食生活について考えてみましょう。
欧米化してきた日本人の食生活
現代の日本人の食生活を語るうえでひとつのキーワードとなる、「食の欧米化」。とくに戦後から現在までの間に、日本人の食生活は急速に欧米化してきました。米を主食として、近海でとれる魚や海藻類、旬な野菜や豆類、果物を組み合わせたいわゆる「日本型の食生活」から、肉や乳製品など脂質の多い動物性食品中心の「欧米型の食生活」へと大きく変化していったのです。
実際に、1935年に国民1人あたり年間2kgに過ぎなかった肉類の供給量は、2000年には28.8kgと14倍に増加。あわせて、鶏卵は7.4倍、牛乳・乳製品は約30倍に増えたといいます。(※1)
この間、日本人の寿命が延伸された反面、肥満などを原因とする生活習慣病も増加をたどっています。
※1 農林水産省「日本の伝統的食文化としての和食」より
植物性食品に期待されるメリットは何?
主食であるコメや野菜などの植物性食品の消費量が減少している近年、行政も消費拡大に取り組んでいますが、そもそも、植物性食品にはどんな健康メリットが期待されるのでしょうか。
不足しがちな食物繊維が摂れる
植物性食品とは、穀類や野菜、豆類、海藻類、芋類、キノコ、果物などの食材と、それらを加工した食品のこと。これらの食品には、健やかな腸を保つうえで欠かせない食物繊維が豊富に含まれています。
腸は「免疫の要」とも呼ばれ、健康維持のカギを握る大切な器官です。「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、1日あたりに摂取したい食物繊維の量は成人男性で20g以上、成人女性で18g以上とされています。(※2)一方で、2016年の国民健康・栄養調査では、1日あたりの平均摂取量が成人男性で15g、成人女性で14.4gと、目標値を下回っているのです。(※3)
植物性食品で、不足しがちな食物繊維を摂取したいという意識はあるものの、忙しい現代人にとっては難しいといえるでしょう。
※2 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」より
※3 厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査結果の概要」より
植物性タンパク質で体づくりをサポート
タンパク質は、筋肉や臓器をはじめ体をつくる材料となる重要な栄養素です。酵素やホルモン、免疫抗体をつくるときにも欠かせないもので、不足すると体力や免疫力の低下につながることもあり、年齢を問わずしっかり摂取したい成分です。
タンパク質には、野菜や穀物などの植物性食品に含まれる「植物性タンパク質」と、肉や魚などの動物性食品に含まれる「動物性タンパク質」の2種類があります。健康を維持するうえでは、どちらかに偏らず両方をバランスよく摂取することが大切です。
タンパク質の栄養価を評価するときに、「アミノ酸スコア」という方法が用いられますが、肉類はアミノ酸スコアが高い反面、脂肪が多く含まれるため、摂りすぎによる肥満には注意が必要。一方、植物性タンパク質は、比較的低脂肪ですが、アミノ酸スコアが低い傾向があります。その点、大豆は、肉や魚、卵などの動物性食品同様、アミノ酸スコアが最高の100で、低カロリー、高タンパクの食材です。
体の調子を整えるビタミン・ミネラルが豊富
身体の調子を整えてくれる栄養素、ビタミン・ミネラルも、植物性食品に豊富に含まれています。体温調節や神経の働きなどにも深く関わっているものの、どちらも体内ではほとんど合成されないため、毎日の食事を通して摂取しなければなりません。
もちろん、動物性食品にも含まれていますが、調理によって破壊されたり、減少したりしてしまう成分も多いため、生のままで食べられる野菜や果物などの植物性食品からの摂取が効率的です。
植物性食品と動物性食品をバランスよく摂取するには?
植物性食品と動物性食品は、それぞれに健康にうれしいメリットをもっています。それぞれの特長を理解し、どちらか一方だけを摂るのではなく、両方をバランスよく摂取することがとても大切です。
肉がメイン料理のときは、キノコや海藻がたっぷりの味噌汁に季節の野菜の副菜を添えるなど、1食のなかでも上手にバランスをとりたいところ。また、サラダなどの生野菜だけでは量が摂れないこともあるため、蒸したりスープにしたりして、たくさん摂れるよう調理法も工夫したいですね。
手軽においしく植物性食品を摂れる「ソイジョイ」シリーズ
植物性食品を上手に摂りたいけれど、つい動物性食品に偏りがち……そんなときは、市販の加工食品を利用するのもよい方法です。
たとえば、大塚製薬が販売する「ソイジョイ」は、良質な植物性タンパク質が摂れる大豆をまるごと粉にした生地にフルーツやナッツを加えて焼き上げた、良質な植物性タンパク質が摂れる食品。手を汚さずに外出先でもオフィスでも大豆がもつ植物のチカラを、おいしく手軽に摂取できます。
果実感がたっぷりの「フルーツ系」、しっかりした食べ応えの「ナッツ系」、サクサクとした食感が人気の「クリスピー」、カロリー計算がしやすい「カロリーコントロール80」と、豊富なラインナップを取りそろえています。お好みに合わせて、どうぞご活用ください。
参考: