健康な体でいるためには毎日の積み重ねが大事ですが、毎日栄養バランスに気を配った食事をすることはなかなか難しいものですよね。また、年齢やそれぞれの生活スタイルによっても、栄養の理想的な摂取量は変化していきます。今回は小学生を例に、理想の食事について考えてみましょう。
バランスのよい食事がどうすればとれるのか
冒頭にもあるように、「バランスのよい食事」といっても、年齢やそれぞれの生活スタイルで理想的な栄養バランスは異なります。頭では栄養バランスがよい食事が大事とわかってはいるものの、なかなか忙しい毎日の中で、子どもの食事を全て管理することは難しいですよね。結局子どもの好きなものや簡単にできるメニューを選びがち……でも、栄養バランスの計算は複雑で面倒でもあったり……。
そんなときに活用したいのが、厚生労働省と農林水産省が共同で策定した「食事バランスガイド」です。
主食をはじめとする5つのグループそれぞれに、「5~7」「5~6」など1日分のSV値(食事の提供量の単位)が示されています。SV値の横に、「ごはん(中盛り)だったら4杯程度」といった具体例が書かれているので、右の料理例を参考にしながら組み合わせるといいですね。
ただし、上のイラストは、「10~11歳の男子」「活動量が低い12歳男子」「活動量がふつう以上の10~12歳女子」の場合となっています。そのほかのSV値は、以下の「適量チェックチャート」で確認しましょう。
(出典:農林水産省Webサイト「適量チェックチャート」)
子どもの発育にとくに必要な栄養素は?
男女ともに、成長が著しい時期であるが故に、とくに意識してとる必要があるのが、以下のような栄養素です。(※1)
タンパク質
筋肉や内臓、皮膚など生体の構成に欠かせない栄養素。肉や魚、卵、牛乳、大豆などに多く含まれます。動物性タンパク質と植物性タンパク質の両方をバランスよく摂取しましょう。
カルシウム
骨や歯の形成に必要な栄養素で、神経や筋肉の機能を調整します。牛乳などの乳製品から効率よく摂取できますが、小魚や海藻類にも多く含まれるので上手に取り入れましょう。
ビタミンB群
エネルギー代謝を助ける補酵素として働く栄養素。緑黄色野菜のほか、レバーやウナギ、玄米などに含まれています。
食物繊維
おなかの調子をサポートする栄養素で、野菜や果物のほか、豆類、海藻などに豊富です。食物繊維が不足すると腸内環境が悪化しやすくなるため、毎日の献立にうまく取り入れましょう。
また、高学年になると月経が始まる女子も増えてきます。鉄分を補って貧血を防ぐことも大切です。
これらの必要な栄養素をバランスよく摂取するうえでは、丼ぶりやチャーハンといった一品物ではなく、主食・主菜・副菜がそろった献立のほうがとりやすくなります。日持ちがする作り置きの副菜などを上手に活用して、無理なく取り入れたいですね。
※1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より
子どもの食事で気を付けたいこと
あわせて、家庭での食事やおやつにおいては次のようなことに気を付けましょう。
朝食
文部科学省が実施した平成27年度「全国学力・学習状況調査」によると、朝食を食べないことがあると答えた小学校6年生の割合は12.5%と報告されています。同調査では、朝食を食べる子どものほうが、学力調査の平均値が高くなったことも明らかになっています。
さらに、平成27年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」では、調査対象となった小学校5年生において、毎日朝食を食べる子どもの体力合計点が男女とも高くなったとのこと。朝は忙しくて、なかなか朝食をとる時間がない日もあるかもしれませんが、体の成長だけでなく学力や体力の面においても、栄養バランスのよい朝食を手軽にとることが重要になりそうです。
昼食
学校での給食がない日も、決まった時間に栄養バランスのよい食事をとって、食事のリズムを崩さないことが大切です。家に野菜やお肉がないけれど、買い物に出かける時間もない……そんな日でも安心できるように、お家に常備でき、簡単に栄養バランスがとれるものが用意されているといいですね。
おやつ
おやつは食事で補いきれない栄養素を補給する役割があるため、1日に必要な食事の時間です。しかし、チョコレートやスナック菓子や甘いジュース……そのようなおやつは、糖分や塩分、脂質のとりすぎが気になります。また、夕食に影響しないように、おやつの時間や量に気を配ることも大切です。
1日あたり200kcal以内を目安に、体に栄養を補えるよう意識して選んであげましょう。(※2)
夕食
ハンバーグや唐揚げなど、子どもが好きなメニューには脂質が多く含まれています。とくに動物性脂肪のとりすぎには注意したいところ。脂質のとりすぎは肥満を招きますが、学童期前期の肥満では40%、思春期の肥満では実に70~80%が成人肥満に移行するといわれています。(※3)
高学年では、塾通いで夕食のリズムが乱れるケースも見られます。何も食べないまま塾へ行き、帰ってから食事をとると、空腹による食べすぎで睡眠が妨げられたり朝起きて食欲がわかなかったりすることも。塾に行く前に野菜スープや栄養調整食品などで調整しておくのもおすすめです。
※2 農林水産省「子どもの食育」より
※3 一般社団法人日本小児内分泌学会「子どもの肥満」より
健やかな発育を支える、栄養バランスを考えた「カロリーメイト」
毎日の食事は、子どもの健やかな発育をサポートします。子どもの健康のために、しっかりと栄養バランスのよい食事を作ってあげたい、でも家事に仕事に忙しい中でなかなか毎日作ることは難しい……というのが母親の本音。
基本は食事からバランスのよい栄養をとることが大事ですが、食事代替や間食に栄養調整食品を賢く利用するのもよい方法です。そんなときにおすすめなのが、「カロリーメイト」。ブロックタイプは体に必要な11種類のビタミン、6種類のミネラル・タンパク質・脂質・糖質をバランスよく含んでいます。
なかでもビタミンの含有量は、1日あたりに必要な量の約半分。1本あたり100kcalと、カロリー計算が簡単なのもうれしいポイントです。味は、チーズ味、フルーツ味、チョコレート味、メープル味、プレーンの5種類からお好みに合わせてお選びいただけます。
健康な毎日のために、栄養バランスを考えた「カロリーメイト」をどうぞご活用ください。
参考:
- 学校給食における食事内容について|文部科学省
- 食事バランスガイド(基本編)|e-ヘルスネット
- 適量チェックチャート|農林水産省
- 日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要|厚生労働省(PDF)
- ビタミンと食物繊維:農林水産省
- 平成27年度全国学力・学習状況調査報告書|国立教育政策研究所(PDF)
- 平成27年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書|文部科学省(PDF)
- 子供の基本的な生活習慣の状況|農林水産省
- 第2章 青少年の意欲をめぐる現状と課題|文部科学省
- 子どもの食育|農林水産省
- 子どもの肥満|一般社団法人日本小児内分泌学会
- 楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~|厚生労働省雇用均等・児童家庭局(PDF)