<レベル別>フルマラソンに向けての練習法

トレーニングレベルを選択してください

ラン歴27年、ランニングクラブのコーチを務めている。
箱根駅伝出場2回、実業団陸上部に11年間在籍。

距離へのハードルを下げることが一番。

フルマラソンは42km。
最終的に30kmくらいは走ってレースに臨みたいものです。でもなかなか長い距離に対しての抵抗感が抜けない方も初心者ランナーには多いのかも。そんな場合にはレース前のトレーニングではありますがストイックな長距離走は横に置いておいて、楽しく走って時間と距離に慣れてみましょう。
仲間と話しながら、途中で美味しいものを食べながら、なども時間や距離を忘れさせてくれます。

練習時の飲み物

普段から水やお茶を飲みながら練習をしている方が多く見受けられますが、汗として身体から失われる水分は、ただの水ではありません。
ナトリウムやカリウムなどの、イオン(電解質)を含んだ水分です。特に、長時間走るときは、体内の電解質が不足して気分が悪くなったり、筋肉が動かなくなり、足がつったりすることがあります。また、エネルギー補給の観点からも、1時間以上の運動をする場合は4~8%の糖質を含んだ飲料を摂取することが重要です。

実際に大会の出場が決まったら! - 基本的な持久力を養う -

ストイックな長距離は置いておいて、とはいいましたが、実際にもう目標としている大会が決まっていて、でもどういった練習をするべきか分からない!そんな人もいるかもしれません。
フルマラソンを完走するためにどのような能力を高めていかなければならないかについてお話しします。体をつくっていく上でまず知らなければならないことはトレーニングには段階があるということです。ピラミッドのように下地からしっかりと積み上げていくこ とが大切で、いきなり負荷の高い練習やなりふり構わず走るといった自己満足的なトレーニングをしてしまうと怪我の原因となり、目標とするレースで最大のパフォーマンスを発揮することが出来なくなってしまいます。ですから最初は基礎的なところから鍛えていきましょう。

そこでまず始めてほしいのが、体と精神の『基本的な持久力』の育成です。言い換えれば、体を長く動かし続けることができる能力のことです。 42.195kmを走り切るには体力的なスタミナだけでなく、長い時間を走ることに耐えられるだけの精神的なスタミナも必要です。これからランニングを始める方はゆっくりでも構わないので、距離に重点を置くよりも、長い時間走ることを心がけましょう。例えば40分間、60分間と時間を決めて、体を動かし続けることを目標にします。そして徐々に時間を伸ばし、最大2時間くらいを走れるようになるとマラソン完走への道が大きく開かれますよ。

マラソンの基本トレーニング「LSD」

この長い時間をかけてゆっくり距離を走ることをLSD(ロング・スロー・ディスタンス)と呼びます。体の中にある毛細血管の発達を促し、運動中にたくさんの酸素を取り込めるような体をつくることを目指します。酸素を全身に運搬させる能力を向上させることで基礎的な持久力を養い、しっかりとしたベースをつくりましょう。走るのがまだキツい方には時間を決めてのウォーキングでも効果的です。
今の時期から『基礎的な持久力』を少しずつ養い、目標に向けて計画的なトレーニングをしていきましょう。

レース1ヶ月前まで鍛錬期

まずは自分の現状をしっかり把握することから始めて、目標とするレース1ヶ月前までに練習強度を上げても、長時間動き続けることのできる脚とスタミナを養っていくことが先決です。
これを「鍛練期」と呼ぶことにしましょう。走る量(距離)を多くして、質(スピード)は落とすイメージです。
基本的にゆっくりとしたペースで長い距離を走ることを目的としますが、レベルによって練習メニューは様々。LSDを最低週1回は行いたいところです。その間、週1~2回くらいは時間を見つけて60分くらいのジョギングは筋力を落とさないためにも走っておきたいもの。ちょうど1ヶ月前くらいになったら自分の力がどのくらいあるのか把握するための実践的練習をするといいでしょう。例えば30km走とかハーフマラソンを走ってみるとか。マラソン完走が目的の方は、3時間~4時間LSDでもいいかもしれません。

1ヶ月前までの練習例

目標が歩いてもいいのでとにかく制限時間内完走という方

90分ゆっくりLSD。怪我をしないために最低限やっておきたい練習です。

上に書いたような練習ができない方

これまで計画通りに練習ができずとっても焦っていることと思います。
人はそれぞれ生活が違い、環境も違いアプローチの仕方も違いますから自分がなりにアレンジし、やれることをやってみましょう。今できることは長時間動くことに慣れること。
無理せず歩きながらでもいいです、余裕があるときに軽く走ってみるといったことを付け加えれたら尚よしです。

レース4週間~3週間前充電期で超回復

充電期

残りの1ヶ月間は、今の力を十分発揮にできるよう疲れを取りながら体と心を調整する期間となります。
この調整期をジェットコースターでイメージします。
コースターはチェーンリフトによってカタンコトン、カタンコトンと車両がゆっくりレールの最高点まで巻き上げられていきます。このように地道な練習をコツコツと積み上げていくのが鍛練期でしたが、レース4~3週間前となり、コースターが最高点まで達したら一気に急降下して運動エネルギーへと転換します。 練習も強度がピークに達したら一気に練習量を落として疲れた体を休ませてあげると超回復し、新たなエネルギーを得ることができます。これがリカバリーの充電期です。

充電期

レース3週間~2週間前移行期

移行期

エネルギーを得たコースターはさらに勢いを増していきます。 これまでは走る量を多くして、スピードを遅めに走ってきましたが、これからは培った力を使って走りの勢いを増すために、走る量は少なめにしてスピードを少し速めに走るような練習へと移行していきます。このとき練習の量も上げ過ぎてしまうと気持ちと体が疲労に耐え切れなくなってしまいます。 あくまでも調整の時期はバランスが大事ですから焦らないよう気をつけてください。 これが体調を上げるための準備をする移行期です。

移行期

3~2週間前までの練習法 3~2週間前までの練習法

目標が歩かずに完走という方

1週間の前半:例

-生活の中で歩きを多く取り入れる
-40~60分ビルドアップ走(20分おきに少しずつスピードを上げていく練習です)

1週間の後半:例

-生活の中で歩きを多く取り入れる
-90~120分LSD
(とにかく長く走り続けられる体力を養います。スピードのことはあまり考えなくて大丈夫です)

目標が歩いてもいいのでとにかく制限時間内完走という方

-生活の中で歩きを多く取り入れる
-1時間20分ゆっくりLSD
-15分ウォーク(早歩き)+ 40分ジョグ

この3つを交互に取り入れる この3つを交互に取り入れる

レース2週間前変換期

変換期

いよいよレースまであと2週間。
スピードに乗った車両が最低点まで下ったら、その勢いを使って駆け上がるエネルギーに転換します。体も勢いで最高のピークへ誘えるようにもう一度体と気持ちのエネルギーを引き上げてあげます。これが体調を上げるための変換期です。疲れを溜めないように練習量を落としていく代わりに、ポイントとなる練習のスピードを上げていきます。 とにかくここから体調を上げていきますから、必死に頑張るような練習は疲労を溜め込んでしまいますからご注意を。体と心の状態を何よりも優先させてください。体が疲れて重かったり、痛みがあるならば様子を見ながら練習を次の日にスライドさせたり、回数を減らすなどして臨機応変に調整していくことが大事です。

変換期

2週間前までの練習法

目標が歩かずに完走という方

1週間の前半:例

-15~20km走

1週間の後半:例

-90~120分LSD

目標が歩いてもいいのでとにかく制限時間内完走という方

1週間の前半:例

-120分LSD

1週間の後半:例

-60分ジョギング

レース1週間前

ついにレースまで1週間となりました。ここで大事なこと、それは心と体の準備です。
この二つをフレッシュな状態にしておくことが本番での成功に繋がります。
体の準備で意識したいのは、残り1週間で練習をしすぎるくらいなら、しないほうがいいということです。マラソン完走を目指す方、5時間~6時間を目標とする方なら背伸びした練習をやろうとすることは避け、質のことは考えなくてもいいでしょう。それよりも体重が増えすぎないように、飲みすぎて内臓を疲れさせないように、早く体を休めるなど普段の生活に気を配り、体調が良い状態を維持することだけを考えてください。

コンディションの基本はバランスのとれた食事 コンディションの基本はバランスのとれた食事

普段から水やお茶を飲みながら練習をしている方が多く見受けられますが、汗として身体から失われる水分は、ただの水ではありません。
ナトリウムやカリウムなどの、イオン(電解質)を含んだ水分です。特に、長時間走るときは、体内の電解質が不足して気分が悪くなったり、筋肉が動かなくなり、足がつったりすることがあります。また、エネルギー補給の観点からも、1時間以上の運動をする場合は4~8%の糖質を含んだ飲料を摂取することが重要です。

※アミノバリューのブランドサイトより

ラン歴27年、ランニングクラブのコーチを務めている。
箱根駅伝出場2回、実業団陸上部に11年間在籍。

もう何度かフルマラソンに挑戦していて、自分の目標タイムが明確にある人は、
ビギナーよりもうワンステップ上の練習と、
より詳しいコンディショニングの知識が必要になってきます。

ランナーにはタンパク質(アミノ酸)の 積極的な摂取が必要

食事によるコンディショニングの基本は、5大栄養素をバランス良く摂ることですが、毎日、ハードなトレーニングをこなすランナーには、タンパク質(アミノ酸)の積極的な摂取をお勧めします。筋肉や骨、内臓組織、皮膚や毛髪にいたるまで、私たちのカラダはタンパク質(アミノ酸)でできています。 そのタンパク質は20種類のアミノ酸の組み合わせによってかたちづくられています。長い時間走り続けることで、筋肉を酷使し、傷つけてしまうランナーにとって筋肉の修復にも欠かすことのできないタンパク質(アミノ酸)の摂取は、コンディションを維持するためにも必要な栄養素なのです。

レース前一か月の運び

レース1ヶ月前まで:鍛練期

ここのタイミングで自分の力がどのくらいあるのか把握するための実践的練習をするといいでしょう。
例えば30km走とかハーフマラソンを走ってみるとか。
マラソン完走が目的の方は、3時間~4時間LSDでもいいかもしれません。

4週間前:充電期

鍛練期の疲れを抜きながら、次のステップへ向けて心と体にエネルギーを充電する期間、超回復期間

3週間前:移行期

体調を上げるための準備期間

2週間前:変換期

体調を上げる期間

1週間前:加速期

レースに向けての仕上げ期間

レース3~2週間前移行期

1ヶ月前まで積み重ねてきた練習の疲労を4週間~3週間前の充電器で超回復したら、充電したエネルギーを目標とするレース当日に解放させるための準備をします。この時期は疲労抜きに徹してきたことで体に刺激を与えるような練習をしていないため筋肉がゆるみ気味です。力を出せるようにするためには筋肉にある程度の張りをもたせたいですから、ここからは練習の質を少しずつ上げていきます。(ここで言う質とは、走るスピー ドを上げてあげるということです。速い動きの刺激でゆるんだ筋肉を締めてあげます。)しかし、スピードを一気に上げ過ぎると体への負担が大きく疲労が残ってしまいますし、距離もいっぱい走りすぎてしまうと次の段階において体調を上げるどころか極端に下げてしまうことになりかねません。
ジョグの後などにウインドスプリントなどを入れていき、徐々にスピードに体を慣らしていってくださいね。
また、精一杯追い込みすぎるのも厳禁。ゼーゼーハーハーするくらいまでペースを上げても走り終わった後にはまだまだ余力があるくらいで十分です。力を出さないといけないときにしっかり出す、出さなくていいときはしっかり抑えるといった能力も養いましょう。
週の前半では筋肉や心肺機能に刺激を入れ、後半は少し速めのペースで15~20kmが走れれば理想的。
以下のメニューを参考にしてみてください。ここでスピードとスタミナの融合を図り、感覚を体に染み込ませていきましょう。

3~2週間前までの練習法 3~2週間前までの練習法

目標が4時間以内という方

1週間の前半:例

-40~60分JOG+ウインドスプリント

-50分のペース走(70%くらいの力で)+ウインドスプリント

1週間の後半:例

-15~20kmのペース走(80%の力で)

レース2週間前変換期

いよいよレースまであと2週間。
ここからは疲れを溜めないように練習量を落としていく代わりに、ポイントとなる練習のスピードを上げていきます。とにかくここから体調をあげていくのでこの時期のトレーニングは予定通り消化できなくても構いません。また、練習内容もそのときどきの状況で判断してください。目標タイムに対してスピードには自信があるが粘り力が欠けるという方は、テンポよく15km~20kmくらいを走ってみるのもいいでしょう。逆にスタミナは十分だが速く走ることが心配という方は、3kmを10kmのレースペースくらいで3回くらい走るようなインターバル走を行ってもいいかもしれません。
ここで大事なのは、最後の1週間になったときに心と体がリフレッシュされていて、やる気がみなぎっているかどうかということです。

2週間前までの練習法

目標が4時間以内という方

1週間の前半:例

-3km × 2~3 もしくは15~20kmのテンポ走

1週間の後半:例

-15kmペース走(70%の力で)

レース1週間前

体の準備で意識したいのは、残り1週間で練習をしすぎるくらいなら、しないほうがいいということです。
とはいえ、練習量と一緒に質(ある程度のスピード)まで落としてしまうのではなく、量は落としても質はそこまで落とさない、これが体調を上げていくコツです。
4時間を切るレベルのランナーは普段の段階からある程度走り込んでいるはずですから走りすぎに注意してください。レースの1週間前に、状態に応じてレースに近いペースで15kmを1回かレースペースから少し落とし気味で20kmを1回。もしくは10kmをレースペースより少し速いスピードで1回行います。
そこで調子の確認をして、4日前あたりに体調が上がってきたのであればゆっくりLSDを行って、2日前か1日前にレースペースくらいで短い距離の刺激を与えてあげればOK。ここでも体のエネルギーを出し切って満足ではなく、あくまでもレースの中間走をイメージしたリラックスしてゆとりある状態で走ることが大切です。
レースまで心と体のエネルギーは溜めておきましょう。

レース前

積極的な休養を!
マラソンのトレーニングにおいて、一夜漬けのような最後の詰め込み練習は禁物です。休養といっても全く体を動かさないということではありません。調子のよいときに1日体を動かさないと、かえって重たくなってしまう場合があります。ポイントをしっかり押さえて練習し、それ以外は軽いジョギングやウォーキング、お風呂などでリフレッシュして積極的な休養を心がけてください。
トップランナーの場合は、レース前の調整期に効率良く疲労を取り除くため、スポーツマッサージなども取り入れたりします。普段慣れていないと筋肉が緩みすぎたり揉み返しなどで体がだるくなってしまう場合もありますので、1週間~3日前までには受けておくと安心です。
疲労をうまく抜きながら、ほどよい刺激(質)を体に与えてあげることで調子がレースに向けて加速しながら上がっていきます。

ランナーのボディコンディショニングには 「BCAA」をお勧めします

私たちのカラダは20種類のアミノ酸の組み合わせでできていますが、筋肉を構成する必須アミノ酸の約30~40%は「BCAA」とよばれる3種類(バリン・ロイシン・イソロイシン)のアミノ酸です。
「BCAA」には、ランナーにとって嬉しい特徴があります。
その特徴とは、運動時のエネルギー源となって働いてくれるので筋肉のコンディションをサポートしてくれるということです。
そして、そのBCAAを運動前・運動中に摂取することにより、運動時におけるパフォーマンス低下を軽減するとともに、翌日のコンディションをサポートしてくれます。
ランニングや激しい筋トレなどの持久運動を行うと、カラダは糖質をエネルギー源として利用しますが、やがて自らの筋肉中のタンパク質を分解し、BCAAをエネルギー源にしてしまいます。
この状態が続くと、筋肉は損傷し、筋力の低下をまねいてしまいます。自らの筋肉のBCAAをエネルギー源として使われないようにするためには、運動時のBCAA不足を予防することです。予防のしかたは、いたって簡単。 運動前からBCAAを摂ることです。運動前、および運動中のBCAA摂取により、摂取したBCAAが自らの筋肉の代わりにエネルギー源として利用されるので、筋タンパクの分解を抑制し筋肉のコンディションが維持されるので、パフォーマンスをサポートしてくれるのです。

※アミノバリューのブランドサイトより

ページトップへ