大塚製薬株式会社

医療関連事業
2023年9月19日

新規抗がん剤 「INAQOVI®錠」
急性骨髄性白血病の適応で欧州にて承認取得

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:井上眞、以下「大塚製薬」)は、9月18日(現地時間)、世界初の経口DNAメチル化阻害配合剤「INAQOVI®錠」(開発コード:ASTX727)について、標準的な導入化学療法が適さない成人の急性骨髄性白血病(AML)の適応で、欧州委員会(EC)から製造販売承認を取得しましたので、お知らせします。

本剤は欧州において、標準的な導入化学療法が適さない成人のAML患者さんに対する初めての経口DNAメチル化阻害剤となりました。1日1回5日間服用した後に23日間休薬することを1サイクルとします。現在承認されているメチル化阻害剤は、静注製剤のため通院治療が必要となりますが、本剤は経口剤のため在宅での治療が可能になり、患者さんの通院負担を減らす新しい治療選択肢になることが期待されます。

今回の承認は、成人AML患者さんにおける現在の標準治療である注射用decitabine製剤と本剤の薬物動態学的同等性を比較検討したフェーズ3試験(ASCERTAIN)の結果に基づいています。

【INAQOVI®について】

本剤は、DNAメチル化阻害剤「Dacogen®(一般名:decitabine、注射剤)」の有効成分に経口投与時の「decitabine」の分解を抑制する新規代謝酵素阻害剤「cedazuridine」を加えた世界初の経口DNAメチル化阻害配合剤です。米国とカナダでは2020年に骨髄異形成症候群(MDS)と慢性骨髄単球性白血病(CMML)の適応で承認済で、製品名「INQOVI®」として大鵬薬品の米国子会社である大鵬オンコロジーより販売されています。