大塚製薬株式会社

医療関連事業
2023年12月22日

抗精神病薬「レキサルティ」
うつ病・うつ状態の効能追加の承認取得

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 井上眞、以下「大塚製薬」)は、本日、抗精神病薬「レキサルティ®(一般名:ブレクスピプラゾール)」について、「うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)」の効能効果の承認を取得しました。本剤の国内における効能は、「統合失調症」に加えて、2つ目となります。

本剤の国内フェーズ3試験では、既存の抗うつ薬(SSRIまたはSNRI)治療で反応不十分であった20歳から64歳の成人の大うつ病性障害患者さん740名を対象に、抗うつ薬への上乗せ治療としてブレクスピプラゾール(1mgまたは2mgを1日1回)を6週間投与し、有効性と安全性を評価しました。ブレクスピプラゾールの1mg群および2mg群はプラセボ群と比較し、いずれも主要評価項目である投与6週後のMADRS*1合計スコアの平均変化量で統計的に有意な改善効果を示しました。本試験においてブレクスピプラゾールの忍容性は全般的に良好であり、新たな安全性の懸念は認められませんでした。

うつ病(大うつ病性障害)は国内では生涯に約17人に1人が経験する身近なものと言われています*2。大うつ病性障害の治療には、一般的に抗うつ薬が処方されますが、既存の抗うつ薬ではうつ病の様々な症状が十分に改善されない患者さんもおり、さらなる薬物治療の選択肢が求められています。

このたびの効能追加により、本剤は、既存治療で十分な効果が認められないうつ病・うつ状態の患者さんに対する新たな治療選択肢となることが期待されます。大塚製薬は、今後も世界中の未解決の医療ニーズを満たすため、革新的な製品をお届けしてまいります。

ブレクスピプラゾールについて

 新規抗精神病薬「レキサルティ(一般名:ブレクスピプラゾール)」は、大塚製薬が創製した独自の薬理作用を有する化合物です。海外ではルンドベック社と共同開発し、2015年に米国で「成人の大うつ病補助療法」および「成人の統合失調症」の2つの効能で承認され、現在、日本を含めた約60の国・地域で展開しています。2023年5月には、米国で初めてとなる「アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション」の治療における効能追加の承認を米国FDAより取得しました。日本でも、2023年10月に「アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション(攻撃的行動及び発言、非攻撃的行動の亢進、焦燥を伴う言動等)」について効能追加申請を行っています。

  1. *1Montgomery-Asberg Depression Rating Scale; うつ状態を評価するための10項目の評価尺度
  2. *2川上 憲人.精神疾患の有病率等に関する大規模疫学調査研究:世界精神保健日本調査セカンド 総合研究報告書.2016.

「レキサルティ」の製品概要 (下線が今回の追加部分)

製品名 レキサルティ®錠1mg、レキサルティ®錠2mg
レキサルティ®OD錠0.5mg、レキサルティ®OD錠1mg、レキサルティ®OD錠2mg
一般名 ブレクスピプラゾール
効能又は効果 統合失調症、うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)
用法及び用量

<統合失調症>

通常、成人にはブレクスピプラゾールとして 1日1回1mgから投与を開始した後、4日以上の間隔をあけて増量し、1日1回2mgを経口投与する。

<うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)>

通常、成人にはブレクスピプラゾールとして 1日1回1mg を経口投与する。なお、忍容性に問題がなく、十分な効果が認められない場合に限り、1日量 2mg に増量することができる。

  • 効能又は効果に関連する使用上の注意並びに用法及び用量に関連する使用上の注意は、電子化された添付文書をご覧ください。