大塚製薬株式会社

医療関連事業
2024年3月22日

大塚製薬のインドネシア子会社における結核撲滅の活動が
Ending Workplace Tuberculosis(EWTB)のExemplar Awardを受賞

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:井上眞、以下「大塚製薬」)の子会社であるPT 大塚インドネシア(PTOI)およびPTアメルタインダ大塚(PTAIO) は、2020年の世界経済フォーラムの年次総会(通称:ダボス会議)で結核との闘いに主だった企業に参加いただくために発足したEnding Workplace Tuberculosis(EWTB)より、職場における結核撲滅の活動が評価され、Exemplar Awardを受賞しましたのでお知らせします。本受賞は3月24日の世界結核デーに併せて世界経済フォーラムのEWTB事務局より発表されました。https://www.weforum.org/agenda/2024/03/tuberculosis-workplace-protection-business/

EWTBは、世界経済フォーラム、グローバルファンド、ストップ結核パートナーシップ、および40以上の企業による共同イニシアチブです。職場での結核の診断、治療、予防において企業の関わりを促進するために2020年に立ち上げられ、大塚製薬は2022年から参加しています。このたびのExemplar Awardは、結核が深刻な健康問題となっている地域や環境において、職場での優れた結核対策の取り組みを行った企業に授与されます。当賞の受賞にあたっては、当社が取り組む結核のグローバルの拠点である当社ドイツ子会社である大塚ノーベルプロダクツGmbH(ONPG)が支援し、PTOIとPTAIOが主導の下でインドネシア現地企業と連携する形で、活動が行われました。

インドネシアは世界において最も結核が課題となっている国のひとつです。PTOIとPTAIOは、「FREE Tuberculosis at Workplaces(職場における結核撲滅)」というプログラム通じて、職場の結核対策に取り組んでいます。2022年7月のプログラム開始以来、PTOI、PTAIOと31の協力企業の70,000人以上の従業員に対して結核のスクリーニング検査を行いました。これは企業における世界最大規模の結核の検査プログラムであり、結核患者さんの早期の診断と治療に寄与しています。また、結核と診断された際には、患者さんに医療や栄養を提供し、地域の保健サービスや栄養相談などにつなげ、患者さんの早期の回復を支援しています。


結核について

結核は、主に肺を侵す感染症であり、細菌によって引き起こされる慢性感染症です。感染者が咳をしたり、くしゃみをしたり、つばを吐いたりすると空気中に広がります。結核は予防可能で、治療も可能です。世界の人口の約4分の1が結核菌に感染していると推定されており、結核菌に感染した人々の5〜10%が最終的に症状を発症し、結核を発症するとされています。特に、アフリカやアジア等のまん延国において、結核は深刻な健康問題であり、社会の成長・発展への障害になっています。

大塚製薬の結核の取り組みについて

大塚製薬は長年にわたり抗結核治療薬の研究開発を進めており、2014年には多剤耐性肺結核治療薬「デラマニド(製品名:デルティバ)」を創製。本剤は世界で約40年ぶりに開発された抗結核治療薬のひとつであり、WHOの治療ガイドラインでも推奨されています。また、多剤耐性結核治療に新しい選択肢が一刻も早く必要である状況を踏まえ、当社ドイツ子会社の大塚ノーベルプロダクツGmbH(ONPG)は、ストップ結核パートナーシップの世界抗結核薬基金(GDF:Global Drug Facility)と官民パートナーシップ契約を2016年に締結しました。同時に各国での薬事承認を進め、現在では各国政府や公的国際機関が展開するアクセスプログラム、アライアンスパートナーによるアクセス拡大により、世界120カ国以上で使用可能となっています。さらに、新たな治療薬の研究開発も進めており、結核の撲滅、ひいては世界の公衆衛生改善への貢献を目指しています(https://www.otsuka.co.jp/sustainability/tuberculosis/)。