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製品開発ストーリーサムスカ/JINARC 製品ストーリー

世界初の治療薬に挑戦。
難病ADPKDに取り組む

臨床医の一言から生まれた独自のメカニズムをもつ治療薬。
その化合物は後にまったく新しいイノベーションを生み出した。

医師の一言から研究スタート

「水だけを出す利尿薬が欲しい」。バソプレシン(抗利尿ホルモン)研究は、臨床医のこんな一言から始まった。むくみなどのときに使われる従来の利尿薬は、水と一緒に電解質も排泄してしまう。
この新しい医薬品開発の道のりは、長く厳しいものだった。その期間26年。粘り強く研究を続けた結果、水だけを出す利尿薬「サムスカ」(バソプレシンV2-受容体拮抗剤)の開発に成功。2009年に欧米で発売、日本では2010年に発売され心不全や肝硬変による浮腫の治療に使用されている。

2つ目のイノベーション

世界初のメカニズムをもつ化合物だったからこそ、まったく違うカテゴリーの適応症の開発が可能になった。
あるとき米国の大学の研究者が、大塚製薬のバソプレシンV2-受容体拮抗剤が、治療薬のない腎疾患であるADPKDの進行を抑制することを学術誌で発表。PKD(多発性のう胞腎)は、治療方法が確立していない希少疾病として、後に国の指定難病にもなった疾患である。発表を知った経営陣は、前人未踏のADPKD治療薬の開発を即断した。
理由は、この疾病には薬剤治療がなく、また過去にADPKDで亡くなった社員がいたから。難しい問題に、さらに挑戦することになったのだ。

15カ国で国際共同臨床試験

ADPKD治療薬の本格的な臨床試験は前例がなく、主要な臨床評価指標も確立していなかった。その中で、世界中で待ち望む人たちに最速で治療薬を届けるため、世界の医師と患者さんの協力を得て、15カ国、1,400名以上を対象にした臨床試験を実施。そしてサムスカは、ADPKDの進行を抑制する世界初の治療薬として2014年に日本で承認された。また、海外では「JINARC」の名で販売されている。
医師の一言から開発が始まった、2つの適応をもつサムスカ/JINARC。それは、今や世界24カ国・地域の患者さんに届けられている。

  • サムスカ/JINARCの展開国 2016年12月末現在

サムスカ/JINARC

抗利尿ホルモンであるバソプレシンの働きを抑制することで、電解質排泄に直接の影響を与えずに水のみを体外へ排泄する新しい作用機序をもつ利尿薬として2009年から販売。2014年には世界初のADPKD治療薬として日本で承認、販売している。

ADPKDとは(常染色体優性多発性のう胞腎)

両側の腎臓にのう胞(液体が詰まった袋)が多数発生し、腎臓が徐々に大きくなる遺伝性の病気。腎臓の機能が徐々に低下し、約半数の患者さんは60歳までに末期腎不全に至り、透析や腎移植が必要となる。遺伝性疾患の中でも発症率が高く、日本には約3万人、欧州には約20万人、米国には約12万人の患者さんがいるとされている。