ランニングサポーター久保のランニングスクール

横浜でのフルマラソン調整レシピ

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久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

こんにちは。ランニングサポーターの久保です。

先日横浜で行われたフルマラソンに出場してきました。
全国各地の主要都市でも多くのマラソン大会が開催されるようになってきましたが、いよいよ横浜でも開催されることになり、今回は第1回目の大会となりました。
横浜は東京からも近く、海に隣接している都市を代表する港街です。昔ながらの建造物も多く、観光名所としても有名です。
そんな横浜の中心部からスタートし、海を見つつ横浜の街並みを堪能しながら走ります。なんといってもこのコースの見せ場は21km過ぎから首都高速道路を走る点です。普段走ることのできない道を海風とともに走ります。
今回は天候にも恵まれ、絶好のコンディションとなりました。

昨年末から足の怪我を引きずっていた私は、2月になってからようやく走れる目処が立ち、急ピッチでこのレースに向けて体を仕上げてきました。
とにかくギリギリの日にちしかなかったため、無理はできません。できるだけ効率よく体を作ることを意識しトレーニングすることと、体調を上げることに重点を置きました。
レースまでの調整レシピは以下の通りです。

■1ヶ月と15 日前
①焦らず、いきなり質や量を追わないことを自分に言い聞かせる
故障が治ってからの練習は、ちょっとだけペースを上げて15kmくらいを走ることから始めました。
ペースを上げすぎないためにあえて走りやすい格好ではなく、ジャージを着て走ったりもしました。
基礎体力の向上と、練習を継続し、1回きりで断念させないことが目的です。ここで疲れてしまい、次の練習ができなくなってしまってはいけませんからね。最初は抑えて走り、調子に合わせて最後の数キロをビルドアップすることにより、調子と体力が向上するように走りました。

②5km走でスピードを上げて走ってみる
この時点では、目標とするマラソンペースで走ることはまだ無理だと感じていました。長い距離を目標ペースで練習するのは難しいため、5kmという短い距離で本番のレースペースに近づけ、感覚を養う作業を行いました。5kmだけでは練習の量が少ないため、5kmを2本行いました。10kmを小分けにして、その分スピードを上げて走るといったイメージです。

③8kmのレースに出場
さらにスピードを出して頑張る感覚を養うことが目的です。マラソンペースより20秒くらい速いペースで走ります。8kmくらいの距離になると粘る走りが必要になってきます。呼吸を追い込み、動きも大きくなるため、目標とするマラソンペースが楽に感じられるような感覚を養いました。

■1ヶ月前
30km走
8kmのレースを走ったおかげで、動きがよくなっていることを実感しました。この感覚を忘れないうちに、目標のマラソンペースから10~20秒/kmほどペースを落として走ります。フォームの確認と、無理をせず距離をしっかり踏むことが目的です。

■20日前
25km走
スタート時は目標とするマラソンレースペースから10秒/kmほど落として走ります。10kmから5秒/kmペースアップ、15kmからさらに5秒/kmペースアップし目標マラソンペースまでビルドアップしていきます。レースの感覚を体に刻む作業を行いました。

■15日前
5000m
長い距離を走っているので、どうしても腕振りや足の出し方など、走りが小さくなってしまいます。目標とするマラソンペースの動きに対しできるだけ余裕度を持ちたかったので、5000mという短い距離を速いペースで走りました。

■10日前
15km走
スタート時は目標とするマラソンレースペースから。徐々にビルドアップして走る練習をしました。より効率のよい走りを得ることと、調子を上げていくことが目的です。
1ヶ月前に30kmを走ったころに比べ、ペースが速くても楽に走れるようになっていることを実感。

■5日前
10km
スタートは目標とするマラソンレースペースから。調子を上げるために後半は気持ちビルドアップする感じで終了です。

一応、マラソンを走れる最低限の準備はできたつもりです。
急ピッチだったため少し疲れは残っていましたが、最後に持ち味をどう引き出すかはメンタル面の良し悪しで決まります。
マラソンはもうダメだと諦めたらそれで終わり。ダメでも諦めず自分を信じて走っていれば復活することもあります。誰しも走る直前は不安になることがあるでしょう。しかし、苦しいときに自分を助けてくれるのは今までやってきた練習であったり、沿道の応援が頑張る勇気をくれます。諦めかけた心に火を灯すのは、ちょっとしたきっかけであり、頑張ってきた日々だと感じました。

今回はコースや風の影響もあり、20kmからペースを維持するのが難しくなったんです。
20km~30km地点で極端にペースが落ち、頑張ること、踏ん張ることができません。このままずるずる失速してしまうのか・・・そんなこと思った瞬間、スーパーマンのTシャツを着たランナーに抜かされたのです。
そのスーパーマン、よく見ると腕が後ろまでしっかり振れており、肩甲骨も連動しているではありませんか!
そこで気づいたのです。私は腕と肩が全く使えておらず、脚だけで走っているではないか。
そのランナーの後ろにちょっとだけ付かせてもらい、肩甲骨の動きを見ながら、自分の腕振りをイメージして走ってみました。すると体が動くようになり、今まで落ち込んでいた気力が嘘だったかのように、みるみるやる気がみなぎってきます。この走りだったらペースを上げていけるぞ!後半もいけそうだと。
さらには苦しかった練習のことも思い出しました。あの練習に比べたらまだまだいける!そんなことを思うと自然と足が前に出るんです。
またたくさんの声援にも励まされ、それ以降なんとか失速を食い止め最後まで走り抜くことができました。

本当にマラソンはメンタル面が大きく影響するスポーツだとつくづく感じました。
マラソン前に練習ができていないからといって焦らないこと。
レース中は最後まで自分を信じること。自分のしてきたことを信じること。形勢は逆転することもあるということを信じて諦めないこと。声援を力に変えること。

結果は2時間32分17秒。目標には遠く及びませんでしたが、自分自身を成長させてくれたレースまでの期間、そしてレースをしていた時間に感謝します。

ありがとう!

最後に、今回のレースは所々でアミノバリューのランナーや応援団を目にしました。これもやっぱり元気が出ますね!

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