ランニングサポーター久保のランニングスクール

自分に問う

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久保健二さん

ランニングサポーター 久保健二さん

  • ランニングが大好きで毎日のように走る傍ら、クラブチームのコーチも務め、
    数多くの一般ランナーの指導をおこなっている
  • ラン歴21年
  • 実業団陸上部に11年間在籍

こんにちは、ランニングサポーターの久保です。

この時期は目標とする本命レースが多く、体調などを合わせるのに苦労されている方も多いでしょう。
風邪や怪我などの不安要素があったりすると尚更の事。
レースが近くなればなるほど、焦る気持ちが増していったりします。日ごろ溜め込んだ疲れは、体が弱ったときに出てくるものですよね。ここで練習をやり過ぎてしまうと悪循環。
騙し騙し練習をやっているとレース中に恐ろしい結果を招くこともあります。

2年前に出場した東京のマラソン。
レース前、私はふくらはぎの軽い肉離れをしていました。
痛みが出ないように恐る恐る練習をしていましたが、違和感は隠せません。最後の調整練習で何とか自分がイメージする走りができましたが、間に合ったというのが素直な気持ち。
本番でどうなるかは正直不安でした。
本番当日、スタートしてから脚の運び、足の接地が理想通り。
ペースも最初は抑えていたので無駄な力も入らず、リズムがよくて軽やか。15kmの品川駅を過ぎても余裕があり、これはいける!と思った矢先。突然18km過ぎに左脚ふくらはぎに激痛がはしり、
それ以降キロ3分28秒をキープしていたペースから失速、キロ6分でしか走れなくなりました。
1km、1kmがこんなに長くて辛いのかとため息をつきながら、応援してくださるみなさんの前を足を引きずりながらトボトボと走る状態…。
なんとも情けなく惨めで、残り24kmをこんな状態で走るのかという気が遠くなるような重い気持ち。おまけに雪がちらついてきて、あまりの寒さに凍えるような思いでした。
しかし、どれだけ惨めな思いをしてもいいからゴールまで行き着くのが私の役目だという思いで走りきりました。

毎年この時期にふくらはぎを怪我していましたから、もうこのような失敗を繰り返さないためにもこの1年かけて対策に取り組んできたつもりです。怪我をしないためにとか、疲労が溜まったときにどう疲れを抜いていくのかなど。おかげで今年は故障がなく、体調もそこまで落ちることはありません。
みなさんはレース後にどのような疲れの抜き方をされていますか?
そしてレースに向けてどのように調整されていますか?
一切走らなければ休んだことになると思い込んでいませんか?

ここで一つの例をご紹介します。
レースが終わってからの1週間疲労抜き練習です。
これは風邪などで復帰した際にも応用できるかと思います。

■日曜日 レース

■月曜日 完全休養

■火曜日 とにかく気持ちを抑えてゆっくり長めのLSD
(私の場合はキロ6分くらいで20km走ります)
※ここで注意!あくまでも疲労抜きです。ここでペースが上がってしまうと逆に疲労を溜め込むことになりますから気をつけなければなりません。

■水曜日 同じくとにかく気持ちを抑えてゆっくり長めのLSD
(疲労抜きと筋力を落とさないため)

■木曜日 少しずつ調整を上げるためのペース走 or ビルドアップ走 + 流し数本
(次に行う強度なポイント練習に向けての準備、体慣らし)

■金曜日 ゆっくりのジョギング

■土曜日 or 日曜日 スピード練習

あくまでも例ですから、イメージだけ持ってもらえるといいのかなと思います。
レース後は思った以上に体も心も疲労をしています。
しかし、自己新などの走りができると体が自然と動きますし、気持ちも高揚していますからいくらだって練習ができそうな感じになったりもします。
さらに高みを目指そうとするかもしれません。そこが落とし穴。
1週間くらいかけてじっくり体を元の状態に戻していくくらいの冷静さ、疲れはどのくらい溜まっているのだろうかと体を観察する洞察力が大事なような気がします。

時には完全休養も必要です。
しかし全く体を動かさない日が数日続いておきながら、いきなり負荷の高い強度な練習をしたりすると体に相当なダメージを伴い、体のバランスが悪いまま刺激を与えることになります。
LSDで疲労を抜きながらもう一度脚の基礎を形成し、体全体を整え、次に無理なくペース走やビルドアップ走などで体の様子をみながら徐々に体調を上げていき、再びそれなりのトレーニングに移行していくことが自然なのかなと思います。

焦りがあったり、調子がイマイチな方はもしかするとLSDも頑張っていたり、すべての練習を精一杯100%くらいで頑張っていたりするのかもしれません。
本来楽しさを求めて走り始めたランニングが、必ずやり遂げなければならないといった義務感ばかりに苛まれてしまうと辛くなっちゃいますよね。
おおらかな気持ちでいられるときの方が、走りながら景色を見れるくらいの余裕があるときの方が、なんだか上手く走れているような気がします。
調子が上がらなかったり、怪我を抱えていたりする方は、もう一度自分自身に問いただしてみてください。
無理しすぎていないかを。
エネルギーを溜め込むことができているかを。

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