齋藤薫のエクエルダイアリー

Vol.10今や、誰もが感じているコロナ過敏。
いよいよ本気で考えるべき、ブレない美しさの作り方!

かつて昭和の頃、「自称敏感肌」という言い方があった。実際はそれほどでもないのに、自分は肌が弱いのだと決めつけ、必要以上に肌をいたわってしまうことが、1つのトレンドになるような時代があったのだ。今ではぴんとこないが、当時は自分をかよわき者として見せたいという、女性ならではの願望があったから。結果として、低刺激や無添加、無香料といった化粧品のトレンドが生まれていた。

でも今、また別の意味で、自ら肌の過敏を訴える人が本当に増えている。これも厳密に言うと「敏感肌」とは呼べないのかもしれないが、日によって過敏に傾いたりするという、「時々敏感肌」が激増しているのだ。確かに、どんな肌でも敏感に傾く日はあるもの。あるいはかつての「自称敏感肌」もそういうパターンだったのかもしれないが。

ただ、昭和の時代と違うのは、女性が結婚しても出産しても仕事を続けるようになり、物理的なストレスの量が目立って増えているだろうこと。またPM2.5などによる大気汚染や夏の温度湿度が、以前に比べてとんでもなく過酷なものになっていることなど、肌が過敏に傾く要因は確実に増えている。

そして今は言うまでもなくコロナ禍。「コロナ過敏」あるいは「マスク過敏」と言う言葉が生まれているように、多くの人が何となくの敏感を訴える。
気がつけばもう1年半にもなるコロナ生活。もともと丈夫な人でさえ、なんだかコンディションを崩しがち。それも、日常生活が大きく変わり、環境が劇的に変わったことにより、まずサーカディアンリズム=体内時計が乱れ、知らず知らず自律神経のバランスが崩れてくることにより、肌の不調を感じる時間が多くなるのだ。元気な時は元気なのに、落ちる時は落ちている。あるいはマスクの異物感で、擦れが気になって肌が荒れるといった、まさに時々敏感肌……。

さらに言えば今までの化粧品が急にしみるようになったり、今までのお手入れで急に肌が乾くようになったり。ともかく自分ではどうにもコントロールできない肌変化を感じている人が少なくないのかもしれない。

これに対しては、「肌の底力をつけていく」しかないのだが、じゃあ肌の底力を高めるってどういうことなのか?と言うならば、これは肌が自ら潤いを生み出し、潤いを逃さないバリア機能そのものを高めてあげるようなアプローチ。もちろん一朝一夕には実現しないけれど、だからこそスキンケアとインナーケアの組み合わせが重要になってくる。外からも内からも、毎日毎日コンスタントに潤いを与えていくことで、次第にブレない美しさを保つようになるはずなのだ。

ちなみに不思議にも、肌が過敏だと、心も過敏になってしまいがち。イライラしたり不安になったり、落ち込んだり。心と肌はどこかでつながっていると考えれば、そういう意味でも、気持ちまで潤してくれるインナーケアが尚さら大きなカギになってくる。
肌は思いのほか変化に弱い。ましてやこんなコロナ禍のような劇的な変化は、今まで体験したことがないレベルのものだからこそ、心の動揺もおそらく想像以上。どんな人にも過敏になる可能性はあるわけで、何があっても動じない、平然と潤い続ける肌を安定的に保つことは、じつは肌のみならず心の美容においても何より重要。結果として肌の底力を高めることとなり、逆に生き生きとした美しさが毎日長時間その人を明るく照らすことになるはずなのだ。

このコロナ禍を1つのきっかけとして、変化に動じない強い肌作りを始めてみて欲しい。この先、コロナ禍が予想以上に長引いても、決してブレない美しさを保つために。

美容ジャーナリスト/エッセイスト
齋藤薫

女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。新刊『大人の女よ!もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)他、『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など著書多数。

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