齋藤薫のエクエルダイアリー

Vol.9「お風呂は面倒」と
キャンセルしてしまう人に、
お風呂が大好きになる、
あまりに簡単な方法

「風呂キャンセル界隈」というワードが、あちこちで聞かれるようになってもう久しいけれど、初耳という人のために一応説明をしておくと、SNSで多くの共感を集めたのが"お風呂に入りたくない" "お風呂が嫌い"という人のつぶやき。これに賛同した人たちが多かったことも含めて、この風潮を「風呂キャンセル界隈」と呼ぶようになったのだ。

そもそもこの「キャンセル」という言葉には、当然のように毎日入るのが基本という意味が込められているわけで、日本人はお風呂好き………そうした暗黙の了解があってこその表現。毎日お風呂に入らない国はいくらでもあり、ましてやシャワーだけしか家にないという国も少なくない。果たして"毎日はお風呂に入らない"のは、是か否か?
ちなみに、個人差はあるものの風呂キャンセル界隈の人たちの約半数は、2〜3日入らないことがあるらしく、中にはシャワーも毎日浴びないと言う人もいるとか。

じゃあなぜ入りたくなくなるのか?
理由も人それぞれだけれど、多くが「面倒だから」「疲れているから」「入る気力ないから」………との理由を挙げる。思い当たることがある人も少なくないはず。あと1歩の力が湧かずに、お風呂をキャンセルしてしまう日は、誰にでもあるはずなのだ。もちろん逆に、お風呂が大好きで1日2回も3回も入ってしまう人もいる。まさにお風呂は人それぞれ。どんな頻度で入るのが正解ということは、もともと無いのだろう。

でも1つだけ確かなのは、バスタブのお湯にきちんとつかることによる健康効果は、やっぱり絶大であるということ。まず何といっても温熱作用。体温が上がることで血流を高めて代謝も上げ、疲れを和らげる。少なくともシャワーでは得られない効果だ。そしてもちろん、体を温めることや蒸気、入浴剤等による香りの作用によって、自律神経が整うことも期待できる。
加えて、バスタブのお湯に浸かってこそ体感できる"お湯の浮力と水圧"にも、じつは様々な効果があって、重力から解放されることで筋肉が緩んだり、逆に水圧による適度な引き締めでむくみが和らいだり………

ただ、そういうお風呂の健康効果はちゃんとわかっていても、なお面倒だったり意欲が湧かないという人こそが増えているわけで、そういう人に一度試して欲しいのが、じつは"朝風呂"なのだ。
私自身はもう20代の頃からお風呂はずっと朝。それこそ、当時の私はまさに「風呂キャンセル界隈」に当てはまってしまうほど、お風呂に入るのが面倒だった。なんだか夜はいつもぐったり疲れていて、仕事で帰宅が遅くなればもうそのまま寝てしまいたいくらい。

そんな中でお風呂に入ると、なぜか心がネガティブになることに気づいてしまった。もちろんそこには大きな個人差があって、夜のお風呂は"癒しの象徴"とも言えるから決め付けはできないけれど、私の場合は夜の入浴でチャプチャプとお湯の音を聞くと、どっと疲れが出るとともに、悩みをわざわざ引っ張り出して悩んでしまうような癖があった。
ちょうどベッドに入って眠れないと、暗闇を見つめて悩みを引っ張り出してしまうように。それに気づいた私はお風呂を一気に朝に変えてみた。するとどうだろう。朝のお風呂では、悩みなど出てこない。逆に、今日も元気で頑張ろう的な希望が湧いてしまうほど、ポジティブな気持ちになり、驚くほどリフレッシュができてしまうことにも気づいた。
そこで、夜はお風呂に入る努力を止め、さっさと寝てしまうという生活に切り替えたのだ。

おそらく朝起きてからの入浴は、時間がある限り面倒に思ったり意欲がわかなかったりすることも起こらないはず。もちろん朝はいつもギリギリという人は難しいのかもしれないけれど、私の場合は、朝風呂に入るためにも生活スタイルをガラッと変え、朝型生活に切り替えて、もう何十年もそれを続けている。
それ以来、お風呂を面倒と思った事はなく、早く入りたいと毎朝思う。入った後も本当に清々しく、浄化された気持ちのまま出勤する……そういう朝活をずっと続けていたのだ。だから、やむを得ずお風呂キャンセルしている人はちょっと朝風呂を試してみて欲しい。全てが違って見えるはず。
特に外の光が入るようなお風呂なら、なおさら。

夜は心が閉ざされ、朝は心が開く………これは昔から言われていたこと。だから夜書いた手紙はそのまま投函せず、朝もう一度読み返すこと。どうしても表現がネガティブになってしまうからと。
お風呂においても同じことが言えるのだ。朝は必ず心が開いて、いいことだらけ。だからぜひとも試してみてほしい。毎日の朝風呂生活を。

美容ジャーナリスト/エッセイスト
齋藤薫

女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『Yahoo!ニュースエキスパート』でコラムを執筆中。『大人の女よ!清潔感を纏いなさい』(集英社文庫)他、『年齢革命 閉経からが人生だ!』(文藝春秋刊)など著書多数。

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