コラム 暮らしを彩るワンポイントスタイリスト・石田純子さんの
明日、何着る?

第14回 
1枚のワンピースで3つのアレンジ

「ワンピースってワンパターンになりがちなんですよね」と話す南絵里子さん(40代)。石田さんがワンピースをスタイリッシュに着こなす3つのアレンジを教えてくれます。
第14回 1枚のワンピースで3つのアレンジ/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】

ワンピースは“差”が出やすい

南:ワンピース、大好きなのですが、いつも同じコーディネートになってしまいます。
石田:「一枚で完結するから楽でいいわ」とおっしゃる方もいるのですが、楽な着こなしで満足するか、おしゃれなコーディネートに挑戦するか、ワンピースはその人の心が映し出されるアイテムなんです。
南:ドキッ(笑)。私なりに、靴を変えたり、ストッキングの色を変えたり……それなりに工夫はしているんですが、いま一歩抜け出せずにいる感じです。
石田:それでいいんです。そのままで着るのではなく、どんなものを合わせようかと試行錯誤することが、ワンピースおしゃれの基本です。
第14回 1枚のワンピースで3つのアレンジ/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
「今日は、裾がたっぷり広がるワンピースで3通りの着こなしを紹介しましょう」と石田さん。※記事内で紹介している服や小物は、すべて石田さんのセレクトショップ「DUE deux」(東京・月島☎03-6228-2131)で購入できます。石田さんのマンツーマンアドバイス(ひとり1時間5000円)も予約可能。

決め手は小物使い

石田:まずは同系色のスカーフを合わせてみましょう。このワンピースはネイビーをベースに黒の幾何学模様が入っているので、ブルー系のスカーフが合わせやすいですね。
南:首元に華やかな色が入ると気分が上がります。
石田:目線が首元に集まりますから、着やせ効果もあります。
南:この巻き方がまたいいですよね。
石田:スカーフは巻き方ひとつで印象を変えることができますから、今日は角が出るように巻きましたが、ふわっと垂らすだけでもいい。
南:バングルもかっこいいですね。
石田:そうでしょう。シンプルなワンピースは、アクセサリーなども小物などがコーディネートのスパイスになるんです。
第14回 1枚のワンピースで3つのアレンジ/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
足元はシンプルにブラックでコーディネート。ヘアも小さくまとめることで、スカーフの色柄が印象的に。ブループリントスカーフ/ニーシャ・クロスランド(ムーンバット☎03-3556-6810)

思いっきりカジュアルに

石田:ダウンベストを合わせれば、カジュアルにだって着こなせます。
南:ワンピースって甘いイメージになりがちですが、かっこよくも着られるんですね。
石田:カジュアルというとスニーカーを合わせたくなりますが、どうしても「普段着感」が出てしまうんですよね。少し格上げして見せたいときは、高さのあるスニーカーが便利です。
南:全体的に底上げされているので、ヒールよりも歩きやすい。足長効果もありますよね。
石田:そうそう。そして、今回もスカーフを首元に。帽子もかぶって、視線を上に集めることで、すらっとして見せることができます。
南:今回のスカーフは、きゅっと小さなリボンが見えるような結び方。カジュアルな中にも、女性らしさが演出されていて、そのギャップが好きです。
第14回 1枚のワンピースで3つのアレンジ/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
ダウンベストの首元には、今年注目のボンディング素材が使われている。黒ベスト/セモア(☎03-5414-5286)黒スニーカー/ノーネーム(ストックマン☎03-5426-2251)

色を重ねる

南:わぁ。これは!今までと全然印象が違う。
石田:ワンピースの下に1枚インナーを入れて華やかなえんじ色を足してみました。
南:タイツとバッグ、靴も同系色にしているのですね。
石田:今回は大きなストールをざっくりとミラノ巻きに。ストールの模様にもネイビーとえんじ色が入っているので統一感のあるコーディネートになっています。
南:そして、この帽子がとってもかわいい!今すぐ旅行に出かけたくなってしまいます。
石田:表情豊かなハットもいいですよね。どうでしょう。3つの着こなし、楽しんでもらえましたか?
南:ワンピース1枚を、こんなのフル活用できるとは!驚きです。私、まずはストールやスカーフのアレンジ術を勉強したいと思います。
石田:ぜひ!楽しんでください。
第14回 1枚のワンピースで3つのアレンジ/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
「えんじ色ってネイビーと相性がいいんですよね」と石田さん。ボルドーカットソー/セモア☎03-5414-5286 帽子/アクティ クール(ムーンバット☎03-3556-6810)ストール/イヌイトゥーシュ(ストックマン☎03-3796-6851)バッグ/マニラ グレース(ストックマン☎03-5426-2251)

大人の足元はソックスで

石田:最後に、冬のおしゃれにおすすめのアイテムをひとつ紹介しましょう。
南:ハイソックスですか?かわいいデザイン、たくさんありますよね。
石田:ここ数年、若い人たちの間でも靴下は大人気。大人世代はストッキングやタイツを選びがちですが、足元のおしゃれを楽しむなら靴下がおすすめ。派手な色や柄も、靴下なら取り入れやすいし、足元にちらっと見えるとおしゃれですよね。
南:パンツやワンピースの裾から素敵な柄の靴下が見えるの、いいなぁと思ってました。
石田:私はとっても寒がりなので、パンツの下にレギンスを履いて、そのレギンスに重ねるようにハイソックスを履くのが冬の定番スタイル(笑)。すごく温かいし、ストッキングやタイツを履くよりもお腹やお尻周りがもたつかないからいいんですよね。
南:おしゃれなだけでなく、カラダも守ってくれているんですね。私もやってみます。
第14回 1枚のワンピースで3つのアレンジ/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
ちょうどパンツの裾から見える位置にふわふわの素材があしらわれたハイソックス。シンプルなワンピースに合わせれば主役級のインパクトに。
ヘンティネン・クミ
石田純子(いしだ・じゅんこ)さん
大人世代があらためておしゃれを楽しむ方法を石田純子さんが紹介します。
スタイリスト。ファッション誌「装苑」の編集者を経て独立。メディアで活躍する一方、スタイリングアドバイザーとして、体型のコンプレックスをプラスに転換する着こなし術を提案。明快でありながら親身な語り口に惚れる人も多く、あらゆる世代の女性から支持されている。東京・月島のセレクトショップ「DUE deux」のプロデューサー。同ショップでは予約制で「着こなし相談会」を実施中。ひとり1時間5,000円で石田さんからマンツーマンアドバイスが受けられる。監修書に『おしゃれの魔法 18人の物語~おしゃれが上達する大人服』『捨てられない服』『第一印象で素敵な人になるおしゃれの法則』(共に、主婦の友社)など多数。
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