第3回
アイライン&マスカラは大人こそ
浅香さんの教室を訪れた高田左香衣(49歳)さんに、新たなメイク体験をしてもらう本企画。第2回では眉の印象をがらりと変えて、別人のようになった高田さん。第3回はアイメイクでマイナス10歳を目指します。
アイラインで目を囲むのはNG
高田さんの普段のメイク(左)では、目を囲むようにアイラインをひいています。「目力をアップするために」と、高田さんと同じように下まぶたまでしっかりアイライナーを引いている方をよく見かけますが、かえって目を小さく見せてしまいます。だからと言って、すっぴん風の薄いアイメイクではぼんやりとした目元のまま。アイライナー、アイシャドウ、マスカラを使った上品な大人のアイメイクをお伝えしましょう。
目を囲むようにアイラインを引くことを、浅香さんは「囲み目」と表現。「キツく見られるだけでなく、若い頃からメイクを変えていないと思われてしまいます」(浅香さん)。
まつ毛は少なく、細く、短くなる
加齢とともに顔立ちに変化が現れるとお伝えしましたが、ゆらぎ世代の目元は「まつ毛老け」が進んでいます。ホルモンのバランスが変わることで、まつ毛は本数が減り、毛の1本1本が細く変化。毛周期も長くなっていますから、ビューラーで引っ張ったり、ごしごしとクレンジングしたりして抜けたまつ毛は、なかなか生えてきません。「昔はもっとふさふさしていたのに……」とがっくりせずに、正しいアイメイクでカバーしていきましょう。
浅香さんがまつ毛の変化をホワイトボードに書いて説明。「髪の毛と同様、ハリやコシもなくなります」
まつ毛のすき間をアイライナーで埋める
アイラインを上手に引くには、手鏡を持つ位置がポイントとなります。あごをあげ、眉毛をあげて、手鏡を見下ろすようにすると、まぶたが伸びてまつ毛のすき間がよく見えます。目尻から目の中央に向かってすき間を埋めるように、ちょんちょんと色を乗せます。同じように、目頭から中央に向かってちょんちょん。減ったまつ毛をカバーするのです。アイシャドウは、オレンジやピンクなどの明るい色が入った3色セットが便利です。アイホールにハイライトを、まぶたにメインカラーを、目のキワにシェードカラーを入れます。ビビッドな色、ラメの強いものを選ぶと、とたんに厚化粧になってしまうので要注意。
アイライナーは、ブラックよりも紫がかった黒がおすすめ。「黄色みがかった肌色に合います」(浅香さん)
マスカラをたっぷり
アイメイクの仕上げはマスカラ。まつ毛にハリとコシを出すためにマスカラベースから塗っていきましょう。上まつ毛の上側にブラシを置き、根元から毛先に向かって丁寧にブラシを動かします。目線を下げると塗りやすいですね。次に、上まつ毛の下側にも塗ります。続けて、マスカラベースの上にマスカラを塗ります。マスカラベースと同じように上側と下側に、まつ毛をサンドするように塗れば、まつ毛に厚みがでます。またまつ毛の根もとからしっかり塗るとまつ毛が上がってきます。
マスカラの色は目元をぱっちりさせる黒を選びたい。ブラシが小さいものの方が少なくなったまつ毛をキャッチしやすく、塗りやすい。
だれでも変われます
さて、高田さん。いつものアイメイクと比べてどうですか?
「目をはっきりと大きく見せたいと思って、アイラインで目の周りを囲んでいましたが、逆効果だったんですね。マスカラベースを丁寧に塗っているから、まつ毛が減ったことも気にならない。なによりも、優しい目元になったのがうれしいです」
アイメイクを変えて、上品な大人の印象になりましたね。目元は、年を重ねるごとに、まぶたの厚みや、アイホールの深さなどに変化が現れ、個人差も出やすいパーツ。自分に合うアイメイクを見つけられずに悩んでいる方も多いようです。次回は、アイラインとマスカラの2役をこなす「つけまつ毛」のつけ方を紹介します。
「目をはっきりと大きく見せたいと思って、アイラインで目の周りを囲んでいましたが、逆効果だったんですね。マスカラベースを丁寧に塗っているから、まつ毛が減ったことも気にならない。なによりも、優しい目元になったのがうれしいです」
アイメイクを変えて、上品な大人の印象になりましたね。目元は、年を重ねるごとに、まぶたの厚みや、アイホールの深さなどに変化が現れ、個人差も出やすいパーツ。自分に合うアイメイクを見つけられずに悩んでいる方も多いようです。次回は、アイラインとマスカラの2役をこなす「つけまつ毛」のつけ方を紹介します。
アイメイクをしていないとき(上)と、アイライナー、アイシャドウ、マスカラベース+マスカラを施したとき(下)。ぼんやりとした目元が、ハッキリとしている。
浅香純子(あさか・じゅんこ)さん
「Say若創り学教室」主宰の浅香純子さんに、ゆらぎ世代が今よりももっとハッピーになるメイク術を教えてもらいます
「Say若創り学教室」主宰。長年、大手化粧品会社でブランドマーケティングに携わる。コスメブランド「RMK」では商品開発&PRを担当。「SUQQU(スック)」「CHICCA」などのブランドの立ち上げにも従事。2011年に退職後、大人のためのコスメブランド「Say」のブランドマネージャーに就任。2012年、東京・銀座に中高年女性向けのスキンケアとメイクを学ぶ「Say若創り学教室」をオープン。豪快でありながら説得力のある語り口が人気で、雑誌やテレビでも活躍している。近著に『50歳からは塗りすぎをやめると美しくなる』(大和書房)『いくつになっても変われる 大人のメイクレッスン』(ナツメ社)がある。