コラム 暮らしを彩るワンポイントスタイリスト・石田純子さんの
明日、何着る?

第15回 
白一色で3つの着こなし

「ワントーンのコーディネートに挑戦してみたい」と話す南絵里子さん(40代)。石田さんが、顔色が明るく見える白の着こなしを提案します。
第15回 白一色で3つの着こなし/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】

白は顔色をよく見せる

南:全身を同じ色で統一する「ワントーンコーデ」ってかっこいいですよね。
石田:南さんにはさわやかな白が似合いそうですね。小さなお子さんのいるママは「汚れてしまうかも」とあきらめがちですが、白は顔色を明るく見せてくれますから、大人世代におすすめです。
南:白一色は挑戦したことがありません。子どもはもう小学生なので、汚れる心配はないのですが、黒や茶、グレーのような落ち着いた色ばかりを着まわしているので、新鮮な気持ちです。
石田:「似合わないかも」「着こなせないかも」という気持ちは取り払って、真っ白な心で挑戦してくださいね。
第15回 白一色で3つの着こなし/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
「白は膨張すると言って敬遠する人もいますが、組み合わせ方次第なんです」と石田さん。
「小物づかいもポイントになりそうですね」と南さん。
※記事内で紹介している服や小物は、すべて石田さんのセレクトショップ「DUE deux」(東京・月島☎03-6228-2131)で購入できます。石田さんのマンツーマンアドバイス(ひとり1時間5000円)も予約可能。

異素材を組み合わせる

南:切りっぱなしのロングスカートに、ニットとシャツを組み合わせるのですね。
石田: 異素材をミックスする。これがワントーンコーディネートの鉄則です。グレーでも黒でも、質感を統一すると全体が重く見えるんですね。たとえば、今回みたいにニットとデニムと綿を組み合わせるとか。マットなウールに透け感のあるシルクを合わせるのもいいですね。光の当たり方によって見え方が変わって奥行きや深みが加わるのです。
南:なるほど。素材はそろえずに、あえてはずすんですね。
石田:そう。その遊び心が、おしゃれにつながります。
第15回 白一色で3つの着こなし/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
「裾がたっぷりと広がるロングスカートは、スタイルアップ効果もあり人気があります」と石田さん。白ストール/ルナルーチェ ビクラルテ(ムーンバット☎03-3556-6810)

小物で印象を変える

石田:「白」と言っても、色味はさまざまですよね。このスカートはきなりっぽい柔らかい色味ですが、シャツはパキッとした印象です。
南:そうですね。自分でコーディネートするとき、その色味の違いが悪目立ちしてしまうんじゃないかと心配です。
石田:そこで登場するのが小物です。スカーフや帽子、アクセサリーを使って、色をなじませるのです。
南:このスカーフには、淡い水色とベージュが入っています。
石田:水色は青みがかった白に、ベージュは黄色っぽい白に寄り添います。スカーフやストールはいくつ持っていてもいいですね。手持ちのものを合わせて、楽しんでみてください。
第15回 白一色で3つの着こなし/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
茶色やベージュのアイテムを組み合わせることで、柔らかな印象に仕上がる。ベージュ帽子/ニーシャ・クロスランド(ムーンバット☎03-3556-6810)

黒で引き締める

南:黒のアイテムを入れると、こんなに印象が変わるのですね!
石田:白だけでちょっと甘すぎるなと思ったときは、正反対の黒を差し色に入れるとグッと引き締まります。
南:スカート、ニット、シャツは変えていないのに、ちがう服を着ているみたい。なんだか不思議です。
石田:帽子とバッグと靴、そして胸元のアクセサリーを黒で統一しただけ。服をたくさん持っていなくても、小物を使いこなすことで、おしゃれは楽しめますね。
南:小物づかい、楽しいですね。あれとあれはどうかしら?と、私の頭の中は、今、我が家のクローゼットにいます(笑)。
第15回 白一色で3つの着こなし/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
バッグと靴の質感を統一することで、全体がまとまった印象に。黒キャスケット/ニーシャ・クロスランド(ムーンバット☎03-3556-6810)バッグ/マニラ グレース(ストックマン☎03-5426-2251)

ただものじゃないネックレス

石田:さて、クイズです(笑)。このネックレスには秘密があります。
南:ふふふ。なんでしょう。アクリルでできたパーツをゴム製のストラップに通してつけるんですね。あ、ストラップは磁石でくっつくんですね!簡単!
石田:そう、その磁石がヒント・・・。
南:もしかして、肩こりにいいとかですか?
石田:大正解! 1日つけていたら、肩が楽になったとおっしゃっているお客様がいました。おしゃれなのに、実はカラダに作用しているっていうのが面白いでしょう。
南:見るからに健康用っていうのではないのがいいですね。
石田:そうなんです。私、「実は」って語り出せるただものじゃないアクセサリーが大好きなんです。
南:石田さんから聞く「実は」の話、ずっと聞いていたいです。おしゃれの話をたっぷりすると、パワーがチャージされますね!
第15回 白一色で3つの着こなし/スタイリスト・石田純子さんの【明日、何着る?】
留め具が小さいネックレスをつけるのが苦手という人にも人気のストラップ。好きなパーツを通すことができる。
ヘンティネン・クミ
石田純子(いしだ・じゅんこ)さん
石田純子さんに大人世代のおしゃれの極意を聞きます。
スタイリスト。ファッション誌「装苑」の編集者を経て独立。メディアで活躍する一方、スタイリングアドバイザーとして、体型のコンプレックスをプラスに転換する着こなし術を提案。明快でありながら親身な語り口に惚れる人も多く、あらゆる世代の女性から支持されている。東京・月島のセレクトショップ「DUE deux」のプロデューサー。同ショップでは予約制で「着こなし相談会」を実施中。ひとり1時間5,000円で石田さんからマンツーマンアドバイスが受けられる。監修書に『おしゃれの魔法 18人の物語~おしゃれが上達する大人服』『捨てられない服』『第一印象で素敵な人になるおしゃれの法則』(共に、主婦の友社)など多数。
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