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代表的な腸内細菌

腸内細菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類があり、それぞれ作用やからだに与える影響が異なります。 この腸内細菌は、年齢によって割合が変わってきます。

「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」

代表的な腸内細菌は作用によって3種類に分類されます。

善玉菌は消化吸収の補助や免疫刺激など、健康維持や老化防止などへ影響がある菌で、代表的な菌にはビフィズス菌や乳酸菌があります。

反対に悪玉菌はからだに悪い影響を及ぼすとされ、代表的な菌にはウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌の有毒株があります。

また日和見菌は健康なときはおとなしくしているが、からだが弱ったりすると腸内で悪い働きをする(日和見菌感染症の発症)菌で、代表的なものにバクテロイデス・大腸菌(無毒株)・連鎖球菌があります。

善玉菌

代表的な菌 ビフィズス菌、乳酸菌
作用 ビタミンの合成、消化吸収の補助、感染防御、免疫刺激
からだへの影響 健康維持

悪玉菌

代表的な菌 ブドウ菌、ウェルシュ菌、大腸菌(有毒株)
作用 腸内腐敗、細菌毒素の産生、発ガン物質の産生、ガス発生
からだへの影響 病気の引き金

日和見菌

代表的な菌 バクテロイデス、大腸菌(無毒株)、連鎖球菌
からだへの影響 健康なときはおとなしくしているが、からだが弱ったりすると、腸内で悪い働きをする

加齢による腸内細菌の変化

腸内の細菌群は、年齢とともに変化します。年をとると悪玉菌の割合が増えてきます。

母体内で胎児は無菌に保たれています。母乳を飲んでいる時は母乳中の乳糖、ガラクトオリゴ糖を栄養源として、ビフィズス菌が増殖し始めます。赤ちゃんの便が黄色っぽく臭くないのはビフィズス菌優位の腸内環境になっているからです。

離乳期以降、離乳食を食べ始めると、大人の菌叢(きんそう)※1へと変化していきます。
成人では、10~20%台の占有率でビフィズス菌が腸内に存在しています。

高齢になると、ほとんどの場合ビフィズス菌は減少し、若年ではまず検出されなかったウエルシュ菌などの悪玉菌が、高確率で検出されるようになります。

  1. ※1善玉菌、悪玉菌、日和見菌の集合体
出典:光岡知足著<腸内フローラと食餌>より

善玉菌・悪玉菌・日和見菌のバランスは体調や年齢によってバランスが変わります。
健康の維持・増進には、善玉菌が優位の腸をつくる必要があります。