
図2:食事と血糖値の上昇
食事や間食をすると、その直後から血糖値が上がります(図2)。その後、健康な人ならインスリンが十分に働いて、食後2時間もすると食べる前と同じ値まで戻ります。
治療をしていない糖尿病の人は、血糖値が戻りません。さらに、空腹時の血糖値は正常なのに、この食後2時間、ずっと血糖値が高いままの人もいます。その結果、インスリンが適切に分泌されていない、あるいは、うまく作用していないので、糖尿病のリスクがあがる可能性があります。
インスリン作用が正常に働くようにするには、食べ過ぎに注意し、肥満にならないようにすることが重要です。日本人は、欧米人に比べてインスリン分泌が障害されやすい体質の人が多いことがわかってきました。日本人はBMIが25程度の「小太り」でも、糖尿病になることがあるのです。
血糖値が急激に上がらないような食べ物を知って上手に生活に活かすことが、肥満や糖尿病の予防や、健康維持につながるのです。


「血糖値が上がりやすいのは、カロリーが多い食べ物だ」そう考えている人が多いようですが、それは必ずしも正しくはありません。
一般的に、一番血糖値が上がりやすいのは、すぐエネルギーになるごはんやパン、めん類、果物、砂糖などの炭水化物と言われています。
ついでたんぱく質の多い、肉類や魚介類、卵、乳製品など、そして油の多い食品が続きます。
しかし、血糖に影響するからといって、炭水化物を食べないと、栄養バランスが悪くなるうえ、食事の満足感が得られないため、かえってたんぱく質や脂肪などを過剰に摂りすぎてしまいます。
確かに、エネルギーになりやすいという観点で考えると炭水化物は血糖値がすぐに上昇しそうですが、昨今の研究では、同じ量の炭水化物を含む食品でも、血糖値が急激に上昇するものとおだやかに上昇するものがあるということがわかりました。
たとえば、同じパンでも、全粒ライ麦パンやピザ生地なら低GI、フランスパンやベーグルなら高GIにあたります。
このように、おだやかに糖を取り込む低GIの食品を知ることは、健康的な生活のためにとても重要になってきます。
人間にとって欠かせない栄養素である炭水化物を、ゆるやかに吸収させることは、血糖値にも肥満にも、もちろん豊かな食生活にも、大きく関わってくるのです。








