コラム 暮らしを彩るワンポイント北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの
フィンランド花通信

第65回 
初夏の花を扇のように

ボート型の器に初夏の花を挿していくだけ。軽やかに広がるアレンジメントを紹介します。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】

種まきの5月

フィンランド語で5月は「toukokuu(トウコクー)」。「種をまく(touko)月(kuu)」という意味で、畑を耕し、種をまく月であることを表します。大地と身近なフィンランドならではの言い回しですよね。ようやく雪が解け、草木が芽吹き、さわやかな風が吹く頃。最近の日本の5月はだいぶ暑いですが、お花屋さんには涼し気な色の花や、たっぷりの葉をつけた枝ものが並びます。今回は、そんな初夏の花をボート型の器から扇形に広がるように生けていきます。挿すだけと簡単ですが、ちょっと形を意識するだけで、新鮮な表情のアレンジメントが生まれます。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】
花材・道具:ヒメミズキ/ルピナス/リューココリーネ/コロニラ/ビオラ/ワスレナグサ/マーガレット/マトリカリア/モス/吸水性フローラルフォーム/ボート型の器/はさみ/ナイフなど

ほどよいすき間を

ボート型の器に水をたっぷり吸わせたフローラルフォームをセットし、そこに好きな花を挿していくだけ。長方形の器でもよいでしょう。ポイントは、花と花が重ならないようにほどよいすき間を作りながら、扇形に広がるように挿すこと。気持ちよく風が通るような軽やかさを意識してください。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】
1 フローラルフォームをボート型の器にぴったり収まるようにカットし、水をたっぷり吸わせて、器にセットします(水の吸わせ方は、第54回 イースターにはスイセンを参照)。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】
2 ヒメミズキをフローラルフォームに挿します。中央は垂直に、端にいくにつれて広がるように斜めに挿しましょう。ここで作る形が基準となるので、全体のバランスを見ながら挿します。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】
3 用意した花を挿していきます。茎は斜めにカットしてから挿すと、水をよく吸い上げ、長持ちします。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】
4 花どうしが重ならないように、ジグザグに挿したり、高さを変えたりして、バランスを見ながら挿していきましょう。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】
5 最後に、モスでフローラルフォームを隠し、ナチュラルな印象に。フローラルフォームの乾燥も防ぎます。

芽吹きを楽しむ

ヒメミズキの葉はフィンランドの国樹であるシラカバの葉によく似ています。挿したときに葉が出そろっていなくても、徐々に芽吹いていく様子が楽しめるでしょう。花が枯れてしまっても、枝ものは元気なことが多いので、最後はヒメミズキを抜いて花瓶に挿しておくと、根が出てくることもあり、生命の力を感じます。新年度の疲れが出てくる5月、植物からパワーをもらって乗り切りたいですね。
第65回 初夏の花を扇のように/北欧フラワーデザイン協会・ヘンティネン・クミさんの【フィンランド花通信】
初夏の花はブルーや紫、白などさわやかな色合いのものが多く、涼やかな雰囲気に仕上がります。
デザインのテクニックを知りたい人は、ヘンティネン・クミさんが主宰する北欧フラワーデザイン教室で丁寧に教えてもらえます。趣味のコースでは、6,500円(花資材・講師料・税込み)で受講できる体験レッスンもあります。また、お花をもっと知りたい、お花を教えるようになりたい方のためのマンツーマンプライベートレッスンも始まりました。(https://www.linoka.jp/)
著書『森の植物が教えてくれた 北欧フィンランドのフラワーデザイン』からも学べます。(詳しくはこちら
ヘンティネン・クミ
ヘンティネン・クミ(へんてぃねん・くみ)さん
北欧フラワーデザイナー。13歳より池坊生花を学び、国内大手百貨店内のフラワーショップに10年間勤務。イギリス、オランダへ花留学したのち、1998年からフィンランドへ。北欧フラワーデザインのパイオニアであるヨウニ・セッパネン氏の専属アシスタントを務めながら、フィンランド国立KEMPELE花卉園芸学校マスターフローリスト科を卒業。ヘルシンキ市内でフラワーショップとスクールを経営。13年間の欧州での花仕事の後、2007年に帰国。東京・新御徒町駅上の「LINOKA Kukka」で、北欧スタイルのフラワーデザインスクールを開校。著書『森の植物が教えてくれた 北欧フィンランドのフラワーデザイン』(六耀社)。
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