第67回
平たい器に花を盛る
平たいガラスの器にたっぷりの花をアレンジする方法を紹介します。大きな葉を数枚重ねて花留めを作れば、茎が短い花も、華奢な植物も立てて生けることができます。

夏休みは湖畔で
フィンランドの学生の夏休みは6月から8月頃。会社員は7月が休暇シーズンで、1ヶ月近く休みを取る人も珍しくありません。定番の過ごし方は家族で湖畔の別荘(Mökki=モッキ)に行くこと。湖で泳いだり、ボートで釣りをしたり、サウナに入ったり。ベリー摘みやきのこ狩り、ハイキングなど、大人も子どもも自然の中で遊びつくします。そんなフィンランドの夏休みをイメージしたアレンジメントを作ってみませんか?平たいガラスの器に花を盛る特別な方法を紹介しましょう。

花材・道具:タニワタリ/カラスノエンドウ/ライラック/ユーフォルビア/スプレーバラ/コリアンダー/ミモザ/石/平たい器/切花栄養剤/はさみ/ナイフなど
タニワタリを花留めに
お皿のように平たい器に花をアレンジするときには、タニワタリやハランのような幅広のグリーンが便利です。葉の表面を器の内側に沿わせるように配置し、それを繰り返すことで、ミルフィーユ状の花留めが完成します。前回(第66回「マリボウルの“コッコ”フラワー」)は小枝を花留めにしましたが、器が大きい場合はこちらの方が手軽です。葉の茎の部分がしっかり水に浸かるようにすれば、瑞々しさをキープできます。

1 タニワタリの葉の表面を器の側面に沿わせるように配置します。器の大きさに合わせて数枚重ねてミルフィーユ状の花留めを作りましょう。葉のすき間に石を数個入れておくと、葉と葉の間に空間ができて、より花が留まりやすくなります。

2 タニワタリの茎が浸かるくらいの量の水をたっぷり入れ、中央にも石を入れます。長持ちさせたいなら切り花栄養剤も忘れずに。

3 カラスノエンドウやミモザ、コリアンダーなど、グリーンの花材を挿していきます。葉のすき間や、石と葉の間など引っかかりとなる部分をうまく活かして挿しましょう。

4 ライラックやユーフォルビアなどカラフルな花をどんどん挿していきます。花の種類はお好みで。夏のフィンランドではライラックはたくさん咲く樹木で、とてもいい香りがします。

5 最後に、全体のバランスを見ながらスプレーバラを挿します。メインとなる花を一つ入れると一気に華やかになります。
上からのぞき込む
横から見ると、花束が葉っぱのリボンに包まれているように見えますが、上からのぞき込むと、小さな湖のようで、心はフィンランドの夏の森に飛んでいくような気がします。2回にわたって花留めのアイデアをお伝えしましたが、工夫次第で「こんなものが?」というような身近なものが便利な道具になったりします。クリエイティブなココロを一緒に磨いていきましょう!


中央にはあえて花を挿さないことで、リースのようにも見えます。涼し気な花をたっぷり用意して作ってみてくださいね。
デザインのテクニックを知りたい人は、ヘンティネン・クミさんが主宰する北欧フラワーデザイン教室で丁寧に教えてもらえます。趣味のコースでは、6,500円(花資材・講師料・税込み)で受講できる体験レッスンもあります。(https://www.linoka.jp/)
著書『森の植物が教えてくれた 北欧フィンランドのフラワーデザイン』からも学べます。(詳しくはこちら)
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著書『森の植物が教えてくれた 北欧フィンランドのフラワーデザイン』からも学べます。(詳しくはこちら)
ヘンティネン・クミ(へんてぃねん・くみ)さん
北欧フラワーデザイナー。13歳より池坊生花を学び、国内大手百貨店内のフラワーショップに10年間勤務。イギリス、オランダへ花留学したのち、1998年からフィンランドへ。北欧フラワーデザインのパイオニアであるヨウニ・セッパネン氏の専属アシスタントを務めながら、フィンランド国立KEMPELE花卉園芸学校マスターフローリスト科を卒業。ヘルシンキ市内でフラワーショップとスクールを経営。13年間の欧州での花仕事の後、2007年に帰国。東京・新御徒町駅上の「LINOKA
Kukka」で、北欧スタイルのフラワーデザインスクールを開校。著書『森の植物が教えてくれた 北欧フィンランドのフラワーデザイン』(六耀社)。
