第9回
マスクを外したくなる顔下半分メイク
「マスクを外したときの口元に自信がありません」と小川じゅんさん(46歳)。顔の下半分をすっきり美しく見せるメイクをレイナさんが紹介します。

たるみを解消する頬のマッサージ
マスク生活も少しずつ緩和され、マスクを外す機会も増えていると思います。ところが、しわやたるみが気になって外すにも勇気がいるという声も少なくありません。小川さんもほうれい線が気になるそうですが、これは頬のマッサージで解決できます。メイク前やお風呂上がりの1分でいいですから、咬筋の筋肉をしっかりほぐしてあげましょう。続けるほどに頬骨の位置が上がり、あごがシュッと細くなり、ほうれい線も目立たなくなります。

マッサージするのは、ぐっと食いしばったときに固くなる「咬筋」。両手の中指と薬指で奥の筋肉をほぐすように10回転。大事なのは、息を吐きながら外回しにすること。歯ぎしりがある人は特に凝っていて最初は痛いが、続けているうちに柔らかくなり痛みもなくなる。
リップで口角を上げる
マスクを外すならリップは必須。理想の唇は、上下のボリュームが1対1であること。大人世代の上唇は痩せていきますから、口角から山にかけてのラインに1~2mmの厚みを足しましょう。それだけで5歳は若返ります。口角から中心に向かってリップを動かすと、自然と口角が上がります。下唇はオーバー気味にすると口角が下がって見えるので厚くならないように塗りましょう。
小川さんコメント
「リップなんて何年ぶりでしょうか。健康的に見せてくれるんですね」
1 直塗りで上下の唇の中央に色を塗る。
2 上唇の口角から中央に向かって色を塗る。
3 下唇の口角から中央に向かって色を塗る。
4 全体に色がついたら上唇と下唇を重ねて「ん~ぱっ」とする。
2 上唇の口角から中央に向かって色を塗る。
3 下唇の口角から中央に向かって色を塗る。
4 全体に色がついたら上唇と下唇を重ねて「ん~ぱっ」とする。

使用したリップは、ルージュ デコルテ(口紅)45 cordialness(コスメデコルテ)。黄色みを帯びたピンク色は日本人の肌になじみやすい。
シェーディングはうっすらと
最後に、はやりのシェーディングのコツを紹介しましょう。シェーディングとは、ほっそり見せたい部分に影を入れること。大人世代は頬の筋肉が硬くなり、ベース型になりがちなので、えら部分にシェーディングを入れると小顔になります。下地を塗ってコンシーラーで整えたあと、フェイスラインにうっすらと影を入れます。コツは、とにかくわからないくらいに薄づきにすること。それだけです。
小川さんコメント
「シェーディングってもっと難しいと思っていましたが、簡単なんですね」
スティック型のシェーディングなら、写真の斜線部分、こめかみからあごに向かってスティックを動かしたら、指で外側に向かってぼかす。

使用したシェーディングは、シェーディングスティック 02ベージュブラウン(セザンヌ)。繰り出し式になっている。
マスクの中でもにっこり笑う
みなさん、マスクの中でどんな表情をしていますか?口角が下がっているという方、意外と多いのではないでしょうか。意識してにっこり、口角をあげる時間を増やしてみてください。それだけで頬の位置が上がり、ほうれい線もケアできますよ。メイクと普段の習慣で、美人顔は何歳からでも作れます。

「自信を持ってマスクを外せる気がします!」(小川さん)
「マッサージとにっこり口角を上げる習慣で、小顔さんを維持してくださいね」(レイナさん)
「マッサージとにっこり口角を上げる習慣で、小顔さんを維持してくださいね」(レイナさん)

レイナ(れいな)さん
メイクアップアーティスト。1978年生まれ。早稲田大学在学中にメイクアップスクールに通う。大学卒業後、大手化粧品会社勤務を経て、2006年より独立。その人本来の美しさを引き出すナチュラルメイクを得意とし、女優やタレント、文化人などから指名を受ける。美容誌・女性誌の美容企画の監修、連載のほか、CM・Webなどで活躍。20年以上のキャリアでのべ1万人以上の肌に触れた経験から、化粧品の開発にもかかわる。メイクアップサロン「Crystalline(クリスタリン)」主宰。完全予約制のプライベートメイクレッスン、グループレッスンを行うほか、プロ向けの教室、研究室も主宰する。著書に、『眉の本』(光文社)、『いくつになってもキレイになれる』(主婦の友社)、『コンプレックスを解く 本当にちょっとしたメークの法則』(小学館)がある。
小川さんコメント
「道具が必要ない指だけで行うマッサージなら、いつでもできそうです」