コラム 暮らしを彩るワンポイント菓子研究家・福田里香さんの
台所はいつもセレンディピティ

第15回 
アボカドとえびの水餃子

この寒い日々、アツアツの水餃子ならカラダが温まり、いくらでも食べられる気がします。

ゆでるっておいしい

焼き餃子文化圏で育ったので、水餃子は東京に来てからはじめて食べました。「なんと!おいしい!」と感激したのを覚えています。焼き餃子も大好きですが、水餃子のあのなめらかな口当たりもたまらない。粉もの料理って奥が深いですね。あっさりしたものを食べたい気分のときにオススメなのが、豚ひき肉のかわりにアボカドを使う「アボカドとえびの水餃子」。お肉が苦手なかたにも好評です。
第15回 アボカドとえびの水餃子/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
喉ごしよく、スルスルッとお腹に入るやさしい味わい。

レモンが隠し味

アボカド1/2個の果肉をスプーンでかき出してボウルに入れ、レモン果汁小さじ1と片栗粉大さじ1、塩ふたつまみを加える。アボカドは多少粒が残るくらいのペースト状になるまで、つぶし混ぜる。そこに粗くきざんだむきエビ3尾を加え、軽く混ぜる。餃子の具にレモンを加えるとアボカドの緑色が鮮やかなまま残り、軽い酸味がエビともよく合います。
第15回 アボカドとえびの水餃子/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
材料はこれだけ。餃子の皮は20枚程度用意します。
第15回 アボカドとえびの水餃子/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
泡立て器を垂直に立てトントンと叩くようにつぶすと簡単にペースト状になる。

包むって楽しい

さあ、餃子の皮で具を包んでいきましょう。具を餃子の皮の真ん中に置きます。市販の皮は薄いので具を入れすぎないのがコツ。皮の周囲にぐるりと水を塗って、指で押さえてしっかり閉じます。ひだを寄せる閉じ方でもいいし、お好みのやり方で包んでください。鍋にお湯を沸かしたら、餃子をそっと投入し、弱火でゆでます。5~6分ほどゆでたら、お湯ごとすくって器に注げば出来上がり。薬味としてレモンの皮を削って散らしてもおいしい。ふわっと香りが立ち上がります。
第15回 アボカドとえびの水餃子/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
具の量は控えめに。画像は皮をフラットに二つ折りして張り合わせ、両端を水で貼り付ける包み方。
第15回 アボカドとえびの水餃子/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
プツプツ気泡が沸くくらいの弱火でゆでる。浮いてきて皮が透き通ったらお湯ごとすくう。

たれを作ろう

餃子をゆでている間にチャチャとたれを作りましょう。今回は多めのお酢に醤油と豆板醤を混ぜてみました。アボカドとエビに合う調味料といえば何でしょう?そう、マヨネーズ。たれにマヨネーズを添えてもおいしいんです。それから、豆板醤のかわりに柚子胡椒やマスタード、北アフリカの辛味調味料アリッサでもおいしいし、ベトナムの調味料のニョクマムやヌクチャムも合います。ぜひ、冷蔵庫にある調味料で工夫してみてください。
第15回 アボカドとえびの水餃子/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
とろりと濃厚なアボカドとプリプリのエビはおいしい組み合わせ。熱々をどうぞ。
第15回 アボカドとえびの水餃子/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
レモンの香りに、醤油にお酢、豆板醤を合わせたたれ。
福田 里香
福田 里香(ふくだ・りか)さん
レシピを見たらすぐに作りたくなる福田里香さんの料理を紹介します。
菓子研究家。武蔵野美術大学出身。フルーツの専門店で勤めたのち、独立。果物を使ったオリジナリティあふれるスイーツや料理で注目を集める。雑誌でフードコラムを担当しながら、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)『新しいサラダ』(KADOKAWA)『R先生のおやつ』(文芸春秋)など料理本を多数出版。漫画への造詣も深く、作品に登場する食べ物の表現への考察は漫画ファンのみならず、漫画家からの評価も高い。美しい料理を次々とアップするInstagram(@riccafukuda)にはおいしいもの好きが集う。
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