第28回
オクラと豚バラ肉の豆板醤蒸し
オクラと豚バラをサッと蒸すだけで、夏バテ防止の1品に。
夏はオクラをたくさん食べたい
青々としたオクラは夏の味です。あの粘りもおいしい。オクラには食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が多く含まれていますから、夏バテ防止に積極的に取り入れましょう。オクラに含まれるβカロテンは脂溶性です。油と一緒に摂取することで吸収率が高まりますから、豚バラ肉を巻いて蒸すのがおすすめです。隠し味に甘辛い豆板醤を塗って巻いて、甘めの酢醤油をかければ、中華料理の味わいに。おかずの1品にもおいしいですが、お酒のアテにもピッタリです。
豆板醤の甘辛さが隠し味。酢醤油をかけて、ごまをふれば出来上がり。
材料は5つだけ、タレは酢醤油で
オクラは水洗いしたら、かたいヘタの部分を取り除きます。台の上に豚バラ肉を広げて、ちょんちょんと豆板醤を塗ってください。塩少々をふったら、オクラを端にのせて、くるくる巻いていきます。蒸籠にキャベツの外側の葉などを敷き、豚バラ巻きを並べます。蒸籠にふたをして、よく蒸気の上がった鍋にのせて、豚肉に火が通るまで、強火で5~6分蒸せばできあがり。炒りごまをふって酢醤油をかけます。
材料(オクラ8本分)
オクラ8本豚バラ肉8枚
豆板醤小さじ2/3
塩適宜
炒りごま小さじ2/3
*タレの材料
酢大さじ1
醤油小さじ2
砂糖(粗糖)小さじ2/3
*砂糖の種類はお好みで。
容器にタレの材料を入れ、砂糖が溶けるまでまぜる。
蒸籠がないなら、レンジでチン
蒸籠や蒸し器がない場合は、電子レンジで加熱してください。耐熱容器に豚バラ肉を巻いたオクラを並べます。ふわっとラップフィルムをかけて、600wで様子を見ながら約3分加熱します。取り出してラップをしたまま3分置きます。ラップを外して酢醤油をかけ、炒りごまをふってください。
ヘタをナイフで切る。
豚バラ肉に豆板醤を塗り、塩少々をふる。オクラを端にのせて、くるくる巻く。
キャベツなどを敷いておくと簡単に剥がれる。クッキングペーパーを敷いてもいい。
飲茶気分で、2段の蒸籠で4個ずつ蒸してみました。
熱々も、冷めてもおいしい
オクラと豚バラ肉の数さえ合わせれば、何個からでも作れます。こういった蒸し物は、量の自由度が高いのがうれしいですよね。酢醤油は小皿に用意して、熱々を蒸籠から直接召し上がってもおいしい。また、室温程度に冷めても味が染みておいしいんです。半分に切って、切り口を揃えて器に盛り付ければ、夏の暑さをねぎらうための、ちょっとしたご馳走になります。
蒸し立てに炒りごまをふって、小皿に用意した酢醤油に付けて召し上がっても。
蒸し上がったら、真ん中を斜めに切る。切り口を並べて盛り、酢醤油をかけて炒りごまをふる。

福田 里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学出身。フルーツの専門店で勤めたのち、独立。果物を使ったオリジナリティあふれるスイーツや料理で注目を集める。雑誌でフードコラムを担当しながら、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)『新しいサラダ』(KADOKAWA)『R先生のおやつ』(文芸春秋)など料理本を多数出版。漫画への造詣も深く、作品に登場する食べ物の表現への考察は漫画ファンのみならず、漫画家からの評価も高い。美しい料理を次々とアップするInstagramにはおいしいもの好きが集う。