第33回
自家製なめこの瓶詰め
材料はたった4つ。疲れた胃にやさしいキノコのおかず。
4つの材料で、なめこの瓶詰め
「なめこの瓶詰め」は、サッと短時間でおいしく作れます。材料は、なめこ、醤油、砂糖、酒の4つだけ。調理時間は約20分。ここ最近、キノコ類の栽培法が格段に進化しています。やっぱり、キノコ好きって世の中に多いんだと思います。なめこも1年中スーパーに並んでいますよね。なめこのぬめりにはペクチンなどが含まれ、消化器の表面を保護したり、腸内環境を整えたりしてくれるそうです。しかもローカロリー。お正月で疲れた胃腸と増加しがちな体重にやさしい副菜です。
手順は煮るだけ
手順は簡単。なめこの石突きを取って、他の材料と煮るだけです。醤油が入るので塩は入れなくて大丈夫。なめこを裏返して、包丁で石突きを取り除いてください。小鍋になめこを入れたら、残りの材料を入れます。小鍋を弱めの中火に5分ほどかけてください。フツフツしてきたら、ごく弱火にし、蓋をして10分を目安に煮ます。なめこから水分が出ますが、途中で煮詰まってきたら水(分量外)を25~50ml程度足してください。ヒタヒタに煮詰まったら、清潔な瓶に詰めれば完成です。
材料(作りやすい分量)
なめこ 1パック醤油 25g
砂糖 15g
酒 25g
◎350ml程度の保存容器を用意する。
◎なめこは石突き付きのものがおすすめ。
◎砂糖は粗糖を使いましたが、お好みで。
◎煮詰まり防止のために水を50ml程度用意しておく。
1 なめこを裏返す。
2 包丁で石突きを切り落とし、なめこをバラバラにする。
3 小鍋に2を入れ、醤油、酒、砂糖を加え、弱めの中火に5分かける。
4 3がフツフツしてきたら、弱火にして蓋をして10分煮る。なめこから水分が出るが、途中で煮詰まったら水(分量外)を25~50ml程度足して調整する。
完成の目安はヒタヒタです
小鍋の縁近くまであった量(かさ)が、半分以下になり、水分がヒタヒタになったら完成です。水分が多い場合は蓋を外して少し煮詰めてください。そのまま粗熱を取り、清潔な密封容器に詰めます。冷蔵保存で1週間以内に食べ切りましょう。
5 煮汁がヒタヒタになり、なめこの表面においしそうな照りが出たら完成。このまま粗熱を取る。
6 清潔な瓶に詰める。蓋をして冷蔵保存。
いろんな料理に使えます
出来上がった「自家製なめこの瓶詰め」は、翌日以降、味が落ち着いておいしくなります。また、冷蔵庫で冷やされたことでペクチンが固まり、プルンとした口当たりになるんです。熱々のお粥にのせると、とろ~んと溶け出してお米に馴染んでくれますよ。ハンバーグや焼き魚に添えてソースとして使ってもすごくおいしい。
7 冷蔵庫で保存し、ペクチンがゼリー状に固まったところを熱々のお粥にのせていただく。
8 炊き立てのご飯にたっぷり添えて。七味をふると味変しておいしい。お好みで胡椒やラー油、粒マスタードを添えても。

福田 里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学出身。フルーツの専門店で勤めたのち、独立。果物を使ったオリジナリティあふれるスイーツや料理で注目を集める。雑誌でフードコラムを担当しながら、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)『新しいサラダ』(KADOKAWA)『R先生のおやつ』(文芸春秋)など料理本を多数出版。漫画への造詣も深く、作品に登場する食べ物の表現への考察は漫画ファンのみならず、漫画家からの評価も高い。美しい料理を次々とアップするInstagramにはおいしいもの好きが集う。