コラム 暮らしを彩るワンポイント菓子研究家・福田里香さんの
台所はいつもセレンディピティ

第40回 
サーモンときのこの包み焼き

秋の味覚は包み焼きで。サーモン&きのこは至福の味わい。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
包みを解いた途端、旬の香りに包まれる。しっかり食べ応えがあるのもうれしい一品。

魚料理は包み焼きなら失敗なし

魚料理に苦手意識があるひとにこそ「包み焼き」という調理法をお勧めします。入門編と言ってもいいくらいに失敗なしです。魚の切り身を1枚買ってきて、野菜と一緒にオーブンペーパーに包んで蒸し焼きにするだけで簡単においしく出来上がります。厳密に分量と材料を守らないとできないレシピ(特にお菓子)もありますが、蒸し焼きは自由です。サーモンがないなら鱈や鰤でもいいし、付け合わせには好きなきのこをどうぞ。風味付けのお酒を白ワインに、パセリは小ネギに変えてもおいしい。包み焼きは懐の深い料理法です。

材料を紙に包んで焼くだけ

きのこは石突を外してバラし、マッシュルームなど厚みのあるきのこはスライスします。じゃがいもは皮をむき、厚さ5mm程度にスライスしてください。オーブンペーパーの真ん中にじゃがいもをのせ、その上にサーモンをのせたら塩胡椒をして、まわりにきのこを散らしたら、全体に酒を振ります。オーブンペーパーで包んだら、天板にのせて200℃に予熱したオーブンで20分蒸し焼きにしてください。包みごと器に移し、包みを開いたら仕上げの材料を全体に振って、熱々をいただきます。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】

材料(1人分)

サーモン(または鮭)の切り身 1枚
きのこ 80g(画像は舞茸、しめじ、ブラウンマッシュルーム)
じゃがいも 小1個(約80g)
酒 小さじ2
塩 小さじ1/3
黒胡椒 少々

*仕上げ
オリーブ油 大さじ1
醤油 小さじ1
青ゆず(またはレモン) 1/6個
パセリのみじん切り 適宜
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
1 舞茸としめじは石突を外してバラす。マッシュルームはスライスする。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
2 じゃがいもは皮をむき、芽を取り除く。厚さ5mmにスライスする。

包み方のコツ

食材を包み込むので、オーブンペーパーは広めに敷いてください。オーブンペーパーの代わりにアルミホイルで包んでもいいです。汁気が漏れ出さないように綴じ目が上になるように包むのがコツです。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
3 オーブンペーパーの真ん中にじゃがいもを並べる。その上にサーモンをのせ、塩胡椒をする。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
4 サーモンのまわりをきのこで囲み、酒をふる。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
5 4の全体図。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
6 紙の上下を立ち上げて巻き込んで留める。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
7 左右の端をぎゅっとねじって留める。ねじった端が上に向くようにすると汁気が漏れない。これを天板にのせ、200℃に予熱したオーブンに入れて20分蒸し焼きにする。

仕上げは薬味と調味料で

天板ごとオーブンから出したら、包みの両端のミミをそっと持ち上げて平皿に移してください。包みの中はグツグツ沸き立っています。そっと開くとふわりと湯気が立ち上がり、いい匂い。パセリを散らし、オリーブオイルと醤油、青ゆずの果汁を振ったら、熱々をいただきます。じゃがいももホクホクに火が入り、サーモンとの相性は抜群です。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
8 包みの両端のミミを持って平皿に移す。包みを開く行為もおいしさのうち。
第40回 サーモンときのこの包み焼き/菓子研究家・福田里香さん の【台所はいつもセレンディピティ】
9 包みを開き、薬味と調味料で味を調整。
福田 里香
福田 里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学出身。フルーツの専門店で勤めたのち、独立。果物を使ったオリジナリティあふれるスイーツや料理で注目を集める。雑誌でフードコラムを担当しながら、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)『新しいサラダ』(KADOKAWA)『R先生のおやつ』(文芸春秋)など料理本を多数出版。漫画への造詣も深く、作品に登場する食べ物の表現への考察は漫画ファンのみならず、漫画家からの評価も高い。美しい料理を次々とアップするInstagramにはおいしいもの好きが集う。
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