第62回
オリーブだれのイタリアン油淋鶏
みんなが大好きな鶏の揚げ物。オリーブだれの油淋鶏は絶品のおいしさ。

オリーブだれと中華料理
中国広東省潮州のお土産に、伝統食材の橄欖の実の漬物をいただいたことがあります。橄欖とオリーブは味も形もそっくりでびっくり仰天!そうだ、中華料理にオリーブを使うのはアリだなと閃きました。油淋鶏のたれをオリーブの実とオイルで作るとこれが絶品のおいしさ。ちょっとイタリア料理寄りに仕上がるのもいい感じ。お酒が進みます。器に野菜を敷いておくとたれが染みてドレッシング要らず。スライス玉ねぎの代わりにお好みの野菜を敷いてもおいしい。
手順は下味付けから
鶏肉の下味付けからはじめてください。ポリ袋に鶏肉を入れてAを揉み込みます。時間があれば前日に仕込んで冷蔵庫に入れておいてもOK。味をなじませている間に玉ねぎをスライスし、たれの材料を混ぜておくと効率がいいです。

<鶏の揚げ物>
材料(作りやすい分量)
鶏もも肉 1枚玉ねぎ 1/2個
揚げ油 適宜(フライパンに1cmの深さになる程度)
*A(下味)
塩 小さじ1/2弱
黒胡椒 小さじ1/3
酒 小さじ1
*B(揚げ衣)
薄力粉 大さじ1
片栗粉 大さじ1

<オリーブだれ>
材料(作りやすい分量)
きび砂糖 大さじ1+1/2醤油 大さじ1
酢 大さじ1
すりおろしニンニク 小1片分
オリーブ 4個
オリーブ油 大さじ1/2

1 揚げ縮みを避けるため、鶏皮にフォークで穴を開ける。

2 1を裏返して横長になるように置き、包丁で2cm間隔に浅く切り込みを入れて筋を切る。目に付いた余分な脂肪は取り除く。*鶏皮を切らないように気を付ける。

3 2をポリ袋にいれてAを加えて揉み込む。しばらく置いてなじませる。

4 玉ねぎは皮をむき、スライサーで薄切りにする。冷水に10分浸けてシャキッとさせる。サラダスピナーなどでしっかり水気を切り、器に敷く。

5 オリーブだれを作る。オリーブは種を取り除き、みじん切りにする。

6 オリーブだれの材料をきび砂糖の粒がなくなるまでよく混ぜる。
パリッのコツは2度揚げ
1~6の手順が済んだら、3のポリ袋にBを加え、全体に粉をまぶします。パリッと仕上げるコツは2度揚げすること。はじめは160℃と低めの温度でじっくり中まで火を通したら一旦取り出してください。油の温度を180℃に上げて再度揚げます。2度目は高温なので焦げやすい。サッと短時間で素早く揚げるのがコツです。

7 3にBを加え、ポリ袋の口を閉じ、手でぽんぽん叩いて、鶏肉全体に粉をまぶす。

8 フライパンに油を1cm程度引き、火にかける。160℃に温まったら、最初に皮面を下にして2~3分焼く。

9 ひっくり返してさらに2~3分焼く。

10 9を一旦バットに取る。油の温度を180℃に上げて、さらに両面にこんがり焼き色がつくまで揚げ焼きにする。
ご飯にもパンにも合う
ご飯が進むおいしさです。オリーブだれの効果で、パンやパスタに添えてもよく合います。フライパンが小さいから鶏肉1枚は入らない、揚げ物に自信がない、料理を囲む人数が多い、お酒のアテにおつまみとして出したい……などの場合は鶏肉を3~4cm角程度の一口台に切り分けて揚げてもおいしい。

11 10を包丁で食べやすい大きさに切り分け、器に盛り付ける。6のオリーブだれをかけたら、出来上がり。

12 鶏肉を3~4cm角に切り分けて唐揚げのように揚げた例。
福田 里香(ふくだ・りか)さん
菓子研究家。武蔵野美術大学出身。フルーツの専門店で勤めたのち、独立。果物を使ったオリジナリティあふれるスイーツや料理で注目を集める。雑誌でフードコラムを担当しながら、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)『新しいサラダ』(KADOKAWA)『R先生のおやつ』(文芸春秋)など料理本を多数出版。漫画への造詣も深く、作品に登場する食べ物の表現への考察は漫画ファンのみならず、漫画家からの評価も高い。美しい料理を次々とアップするInstagramにはおいしいもの好きが集う。2024年1月、文春文庫から『物語をおいしく読み解く フード理論とステレオタイプ50』が発売。
