地域との連携

メンタルヘルス

新しい生活様式の中で、精神疾患を抱える患者さんだけでなく、学生やビジネスパーソンなどにおいても日々のメンタルサポートのニーズが高まっています。大塚製薬は地域の専門家による講演会を支援するなど、メンタルヘルスに関する啓発を行っています。

高校生アスリート対象
「スポーツ×メンタル」サポート
(船橋市立船橋高校・春日部共栄高校との連携)

大塚製薬は船橋市と「こころの健康づくり」の項目も含めた包括連携協定を締結し、その一環として市立船橋高校に対して専門家によるメンタルサポートを支援しています。
コロナ禍における部活動の制限や大会中止により、生徒および保護者や教員に対するメンタルサポートの必要性が高まっていました。当社はスポーツメンタルを専門とする精神科医を紹介し、生徒のストレスチェックなどを実施いただきました。またセミナーを通じてスポーツにおけるストレスとその対応について理解を深める取り組みを行っています。

市立船橋高校での取り組みを機に、サポート対象が県内外の学校へと拡大しています。2022年、連携協定を締結している埼玉県の春日部共栄高校からメンタルサポートの相談があり、当社は精神科医を紹介。同年7月に教員や部活動顧問などを対象に「ストレスマネジメント」をテーマとした研修会を実施、2023年3月には運動部活動生を対象に精神科医による講義を実施いただきました。コロナ禍で浮き彫りになった生徒・教員などの健康課題に対し、今後も関係者と連携したサポートを継続していきます。

「にも包括」推進に向けて
地域支援者のアセスメントをテーマとした
スキルアップ講習会を実施
(埼玉県飯能市との連携)

大塚製薬は協定締結している埼玉県飯能市と連携して、「にも包括*」推進に向けた取り組みとして、支援者の協議の場づくりやスキルアップを目的とした講習会などを行っています。誰もがメンタルの不調をきたす時代である中、2023年には地域支援者がメンタル不調をきたす方を「どのように診断するか?」「どのように対応するか?」というアセスメントをテーマとした講習会を市と連携して実施しました。

講習会では「地域には医療の必要性があるにもかかわらず、支援に繋がらないことも多い。そういったケースには多職種支援が必要」という点を地域の保健師から紹介いただきました。自治体と連携して往診対応しているクリニックの看護責任者からは、「当事者の困りごとを引き出すのが支援」「支援者が必要だと思う支援をするのではなく、当事者が何を求めているのか理解した上で環境を整えてあげることが必要な支援だ」という点を参加された方々に説明いただきました。今後も市と連携し、地域と医療を繋ぎ合わせ意見交換する場を提供していきます。

  • *にも包括:「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」。精神障害者が地域の一員として、安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保されたシステムのこと。

「にも包括」構築推進事業協議の場へ講師を紹介
(盛岡保健圏域との連携)

盛岡保健圏域では、「にも包括」について他のエリアの取り組みを知りたいというニーズがありました。そこで大塚製薬に対し、盛岡圏域にも包括協議会における講師紹介サポート依頼をいただき、当社は「にも包括」構築の先進事例を持つ有識者を紹介しました。
協議会では、「にも包括」の取り組みについての講義とグループワークが実施されました。

「医療保健」「保健予防」「生活支援」「地域共生」の4グループに分かれ、①今出来ている事②これをやったら地域が良くなる事③他の機関に期待する事の3テーマについて協議され、それぞれの機関が何をすべきか考え、何を求めているかを理解いただく機会となりました。また、協議会で挙げられた具体的な活動案を基に、今後具体的な検討を進め、盛岡圏域で精神障がいを持つ方が地域で暮らしやすくなるよう当社もサポートを継続していきます。