インフルエンザの
予防と対策

インフルエンザってどんな病気なの?

毎年気温と湿度が低下する秋から冬にかけてはインフルエンザの流行による学級閉鎖やワクチンの話題がニュースになります。 日本では毎年11月下旬頃にはじまり、翌年1~3月にピークとなり、4~5月に終息するのが一般的で、年間推計患者数は約1000万人です。 世界的に流行することもあり、1918年から流行した「スペイン風邪」による死亡者数は全世界で2000万人とも4000万人ともいわれ、日本でも約40万人の犠牲者が出たと推定されています。 出典: 池田一夫ら、東京健安研セ年報、2005;56:369-74.

風邪とは違うの?

一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こり、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。 発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。 一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスへの感染により発症し、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、体のだるさ等の全身症状が比較的急速に現れます。 併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。 子どもではまれに急性脳症を、高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症になることがあります。 出典:「インフルエンザQ&A」(厚生労働省)

インフルエンザと風邪の違い

新型インフルエンザって普通のインフルエンザと違うの?

インフルエンザウィルスにはA型、B型、C型があります。 このうちA型のインフルエンザは「H1N1」や「H3N2」のように多くの亜種に少しずつ変化しながら毎年世界中のヒトの間で流行しています。 これが季節性インフルエンザです。

一方、新型インフルエンザは、時として大きく変異したインフルエンザウイルスが現れ、多くの人々が免疫を持っていないことから、急速にまん延します。 新型インフルエンザが、いつどこで発生するかを予測することは困難です。 しかし、ひとたび発生すれば、人々の生命や健康だけでなく、医療体制、生活や経済といった社会活動全体への大きな影響が想定されます。 出典:「インフルエンザQ&A」(厚生労働省)

インフルエンザにかからないようにするには

インフルエンザを予防するための5つの方法をご紹介します。

① 流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されています。
② 外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは手指などカラダについたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず接触や飛沫感染などを感染経路とする感染症対策の基本です。 インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による手指衛生も効果があります。
③ 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。 特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
④ 十分な休養、バランスの良い食事
カラダの抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
⑤ 人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特に御高齢の方や基礎疾患のある方、妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。 やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、ある程度、飛沫感染等を防ぐことができる不織布(ふしょくふ)製マスクを着用するのも一つの防御策と考えられます。

出典:「インフルエンザQ&A」(厚生労働省)

インフルエンザからカラダを守る免疫づくり

細菌やウイルスからカラダを守る役割を“免疫”といいますが、免疫には、細菌やウイルスが、粘膜からカラダの中へ入るのを防ぐ粘膜免疫と、入ってしまったときにやっつける全身免疫があります。 インフルエンザに感染したときに、高熱が出たり、下痢になったりするのは、全身免疫がウイルスと闘ってカラダの外へ出そうとしているからです。 この働きは人間にとってとても頼もしいのですが、かなり苦しい思いもしなくてはいけません。 粘膜免疫を高めてウイルスが入ってくる前に防ぐことができれば、そんな思いをしなくてすみます。

粘膜免疫の役割

粘膜組織の役割

「粘膜免疫」は目や鼻、口、腸管などの粘膜でウイルスや病原体、花粉などの異物の侵入を防ぐ役割をし、さまざまな感染症やアレルギー反応を防いでくれます。 粘膜から侵入してこようとする病原体などの異物を捕まえて、体内に入らないように防ぐ役割を果たすのが IgA と呼ばれる抗体です。

粘膜免疫を高める乳酸菌
Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240

Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240

粘膜面で主に活躍している免疫物質に「 IgA 」といわれる免疫グロブリンがあります。 IgA は侵入してきた細菌やウイルスにくっついて動けなくしてカラダの中に入ってくるのを防ぎますが、 Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240 は目、鼻、口などの粘膜の IgA を増やすことで、 細菌やウイルスからカラダを防いでいるのです。

Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240
乳酸菌のIgA分泌促進作用

健康な女性30名に、Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240 が20億個入った水、または入っていない水を21日間摂ってもらった結果、 Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240 が入った水を飲んだ人たちは、 入っていない水を飲んだ人たちに比べて、唾液中の IgA が増加することがわかりました。

Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240
のインフルエンザへの効果を期待

2009年には世界的に新型インフルエンザが流行しました。 このときの原因ウイルスである「インフルエンザウイルスA(H1N1)pdm09」に対して Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240 の感染防御効果が期待されることがマウスによる動物試験で確認されました。 また、例年12月から3月ごろにかけて流行する季節性インフルエンザウイルスに対しても感染防御効果が期待され、マウスの肺で IgA が有意に上昇することが報告されています。

インフルエンザが流行する時期は年末年始前後の慌ただしい頃です。受験を控えている方もいらっしゃるかもしれません。体調管理の一つに Lactiplantibacillus pentosus ONRICb0240 を加えて、元気に毎日を乗り切ってください。

【出典】
Kiso M, et al. Sci Rep. 2013;3:1563.
Kobayashi N, et al. Int Immunopharmacol. 2011;11:199-203.
監修:中田光紀先生(医学博士 国際医療福祉大学 赤坂心理・医療福祉マネジメント学部・学部長 心理学科長 教授)
監修:中田光紀先生(医学博士 国際医療福祉大学 赤坂心理・医療福祉マネジメント学部・学部長 心理学科長 教授)