大塚製薬株式会社

医療関連事業
2025年9月20日

ブレクスピプラゾールの成人の心的外傷後ストレス障害(PTSD)
効能追加承認申請について 米国FDAから審査完了報告通知(CRL)を受理

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 井上 眞、以下「大塚製薬」)は、9月19日(米国時間)、抗精神病薬「レキサルティ®(一般名:ブレクスピプラゾール)」の成人の心的外傷後ストレス障害(PTSD)における効能追加承認申請(sNDA)について、米国FDAから、今回の申請データでは承認できないとする審査完了通知(Complete Response Letter:CRL)を受理したことをお知らせします。

FDAの決定は、7月18日(米国時間)に開催された精神薬理学医薬品諮問委員会(PDAC)の会議結果を受けたものです。本会議では諮問委員会による投票が行われ、「申請者(大塚製薬およびルンドベック)が成人のPTSDの効能追加における十分なデータを提供しているか」という質問に対し、否定的な見解(賛成1:反対10)が示されました。

大塚ファーマシューティカルD&Cの上級副社長兼医学責任者 ジョン・クラウスは、「FDAの決定を尊重いたしますが、私たちはレキサルティがPTSD患者さんにとって有効な治療選択肢となり得るという臨床的なエビデンスがあると信じています。大塚製薬とルンドベックは、このたびのCRLの内容を慎重に検討し、今後の対応について引き続き協議いたします」と述べています。

ルンドベック社の上級副社長兼研究開発責任者 ヨハン・ルスマンは、「PTSDは、患者さんご本人だけでなく、ご家族や社会全体にとっても深刻な負担となる疾患であり、しばしば見過ごされがちです。本臨床試験にご参加いただいた患者さんと治験機関の皆様に感謝申し上げます」と述べています。

大塚製薬とルンドベックは、このたびのCRLの内容についてFDAと精査を行い、今後の適切な対応策を決定してまいります。

【ブレクスピプラゾールについて】

新規抗精神病薬「レキサルティ(一般名:ブレクスピプラゾール)」は、大塚製薬が創製した独自の薬理作用を有する化合物です。海外ではルンドベック社と共同開発し、2015年に米国で「成人の大うつ病補助療法」および「成人の統合失調症」の2つの効能で承認され、現在、日本を含めた約60の国・地域で展開しています。2023年5月には、米国で初めてとなる「アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション」の効能追加の承認を米国FDAより取得しました。日本でも、2024年9月に「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」の効能追加の承認を取得しています。