ニュースリリース

大塚製薬株式会社

2011年1月18日

ニュートラシューティカルズ関連事業

脳の活性化には、栄養バランスが重要」
脳科学的見地から新たに示唆
栄養調整食品を用いた東北大学川島教授との共同研究成果

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎)は、東北大学加齢医学研究所・川島隆太教授と当社佐賀栄養製品研究所との共同研究において、朝食として栄養調整食品を摂取し、暗算*1や簡単な記憶テスト*2(以下、知的作業)を行った場合、前頭前野内側面における脳活動が糖質のみの摂取と比べて高まることを脳科学的な見地から確認しました。
なお、本研究成果は、脳機能に関する学会「16th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mapping」にて、川島教授らにより発表されました。

  • *1:内田クレペリンテスト
  • *2:N-back task

前頭前野は能動的な注意、意欲に関わる領域であり、本領域の活動低下は慢性疲労との関係があるといわれています。今回の研究成果について川島教授は、「栄養バランスの良い朝食を食べないと脳が効率よく働かないことを客観的に示唆する内容であり、大変興味深い結果」とコメントされました。
当社はこのたびの研究成果をもとに、脳活動における栄養バランスの重要性を、様々なシーンにおいて広く発信するとともに、今後も人々の健康に貢献できる研究を進めてまいります。

研究の概要

背景と目的

当社はこれまでに、疲労を予防し、集中力や知的作業効率を高めるには朝食摂取が重要であること、さらに糖質だけではなく栄養バランスの良い朝食が大切であることを報告してきました*3。しかし、脳内部でどのような違いが生じるかについてはこれまで不明でした。本研究は、この部分を明らかにすべくfMRI*4という脳活動を画像化する手法を用いて、以下の検討を実施しました。

  • *3:「朝食欠食および朝食のタイプが体温、疲労感、集中力等の自覚症状および知的作業能力に及ぼす影響」
    (大塚製薬佐賀栄養製品研究所 樋口ら、日本臨床栄養学会雑誌 2007,29,35-43)
  • *4:functional Magnetic Resonance Image(機能的磁気共鳴画像)
     脳活動に伴う脳血流量の変化を色調の変化で非侵襲的に測定できる装置。

方法

健常成人6名を対象に、朝食摂取前に知的作業および集中度などの自覚症状を測定しました。その後、朝食として被験物(栄養調整食品:五大栄養素を含む400kcalの飲料、糖液:400kcalの糖質のみを含む飲料、水のいずれか)を摂取し、朝食前と同様のテストを経時的に行いました。なお、知的作業時にはfMRIを用いて脳活動を測定しました。

結果

fMRIによる測定を行い、高い脳活動を示した領域が明るく表示されるよう画像化しました。その結果、栄養調整食品を摂取した場合は、糖液や水摂取と比べて、摂取180分後に前頭前野内側面の脳活動が有意に高くなっていることが確認されました。

結論

朝食として五大栄養素を含む栄養調整食品を摂取した場合、糖質のみの摂取と比べて、前頭前野内側面で脳活動が高まることが客観的指標によって確認されました。これにより、脳の活性化には、糖質だけではなく、バランスのとれた栄養素の摂取が重要である可能性が、脳科学的見地から示唆されました。

大塚製薬は‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

参考:学会発表について

参考:使用した栄養調整食品の栄養成分

本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。