大塚製薬株式会社

医療関連事業
2007年3月28日

抗精神病薬 「アリピプラゾール」
平成19年度日本薬学会創薬科学賞
3月27日 受賞

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、社長:樋口達夫)の中枢研究グループは、非定型抗精神病薬「アリピプラゾール」(製品名:エビリファイ®)により、革新的な医薬品の創薬に対し授与される「平成19年度日本薬学会創薬科学賞」を 3月27日に受賞しました。

「日本薬学会創薬科学賞」は医薬品の創製およびそれに関連した薬学の応用技術の開発について、独創性があり、医療に貢献する研究業績に対し授与される賞で、医薬品としての有効性、有用性のみならず、研究の独創性、作用メカニズムの新規性、さらに医療および技術における革新性などが評価対象となります。1988年に同賞が設立されて以来、幣社は「シロスタゾール」に続き通算2度目の受賞となりました。また、抗精神病薬の受賞は、20回目を迎える同賞の歴史の中で初めてです。

「エビリファイ」はドパミン神経系を安定化させるドパミン・システムスタビライザー(DSS:Dopamine System Stabilizer)と呼ばれ、従来の薬剤とは異なりドパミンD2受容体に対しパーシャルアゴニストとして働く、全く新しい作用機序を持った非定型抗精神病薬です。
「エビリファイ」は大塚製薬が1988年に発見、開発し、2002年11月に統合失調症治療薬として米国で承認を取得、現在までに日本を含めた世界45カ国・地域以上で発売され、2006年の全世界での売上高は、2,200億円を超えます。

受賞にあたり、基礎研究者として「エビリファイ」の創製に中心的な役割を果たした大塚製薬の大城靖男博士は、「革新的な医薬品の開発を通して人々の健康に貢献するという企業理念のもと、弊社の精神疾患治療薬の研究開発の積み重ねの中で、従来と異なる作用機序を持つ新規化合物の創製に携わることが出来たことを大変うれしく思います。エビリファイが精神疾患に苦しむ多くの患者さんとその家族にとって、福音となることを望んでいます。」と述べています。

大塚製薬は、'Otsuka - people creating new products for better health worldwide'の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

ご参考

受賞内容
新規統合失調症薬aripiprazoleの創製
受賞者
大城 靖男(おおしろ やすお:大塚製薬株式会社 顧問)
菊地 哲朗(きくち てつろう:大塚製薬株式会社 Qs'研究所所長)
檜山 隆司(ひやま たかし:大塚製薬株式会社 薬事部顧問)
間宮 教之(まみや のりゆき:大塚製薬株式会社 応用開発部CNSサブリーダー)
佐藤 誠司(さとう せいじ:大塚製薬株式会社 研究員)