大塚製薬株式会社

医療関連事業
2007年6月15日

抗精神病薬 「エビリファイ®錠12mg」
6月27日 新発売

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、社長:樋口達夫)は、非定型抗精神病薬 「エビリファイ®」(英語表記:ABILIFY®、一般名:アリピプラゾール/aripiprazole)に新たに、6月27日「エビリファイ®錠12mg」を発売します。

「エビリファイ」は、2006年6月より国内での発売を開始し、これまで「エビリファイ錠3mg」、「エビリファイ錠6mg」、および「エビリファイ散1%」の3つの製剤を販売してきました。今回、「エビリファイ錠12mg」が加わることで、これまでよりも少ない錠剤数での服薬量調整が可能となり、服薬アドヒアランス*の向上が期待されます。また、2007年7月1日からは1回14日分を超える長期処方も可能となります。

  • *患者さん自身が病気を受容し、治療方針の決定に参加し、積極的に治療を行おうとする能動的な態度のこと。

「エビリファイ」は、大塚製薬が1988年に発見、開発し、2002年11月に統合失調症治療薬として米国で承認を取得、現在までに日本を含めた世界45カ国・地域以上で発売され、2006年の全世界での売上高は、2,200億円を超えます。

「エビリファイ」は、ドパミン神経系を安定化させるドパミン・システムスタビライザー(DSS:Dopamine System Stabilizer)と呼ばれ、従来の薬剤とは異なりドパミンD2受容体に対しパーシャルアゴニストとして働く、全く新しい作用機序を持った非定型抗精神病薬です。脳内でドパミンが大量に放出されているときには抑制的に働き、ドパミンが少量しか放出されていないときには刺激する方向で作用します。このためドパミンの異常によって起こると考えられている統合失調症の陽性、陰性症状などを改善します。一方、眠気や体重増加などをきたしにくいと考えられることから、長期にわたり継続服用が可能な薬剤と期待されます。

統合失調症は、精神疾患の中でも最も慢性・消耗性の疾患で、生涯罹患率は人口の約1%と言われています。統合失調症では、明晰な思考や感情のコントロール、決断、他の人との繋がり、といった患者さんの社会的能力が阻害されます。成人期初期に発病(発現)することが多く、幻覚や妄想などの陽性症状と感情の変化が乏しくなる、他の人とのコミュニケーションが取れなくなる、やる気がなくなるといった陰性症状が現れるのが特徴的です。

大塚製薬は、'Otsuka - people creating new products for better health worldwide'の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

「エビリファイ錠12mg」製品概要

製品名 エビリファイ錠12mg
一般名 アリピプラゾール(aripiprazole)
薬効分類 抗精神病薬 (アリピプラゾール製剤)
効能・効果 統合失調症
用法・用量 通常、成人にはアリピプラゾールとして1日6~12mgを開始用量、1日6~24mgを維持用量とし、1回又は2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は30mgを超えないこと。
承認年月日 2007年4月2日
薬価収載 2007年6月15日
薬価 エビリファイ錠12mg:351.90円