大塚製薬株式会社

医療関連事業
2010年6月14日

ヘリコバクターピロリ抗体キット
「ラピラン® H.ピロリ抗体スティック」
体外診断用医薬品の承認を取得 6月8日

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本 太郎)は、体外診断用医薬品として、尿中の抗ヘリコバクターピロリ抗体をイムノクロマト法により検出するキット「ラピラン® H.ピロリ抗体スティック」の製造販売承認を2010年6月8日に取得しました。

本キットは、抗ヘリコバクターピロリ抗体の検出に基づくヘリコバクターピロリ感染の診断補助を目的とした体外診断用医薬品です。大塚製薬は、尿中抗ヘリコバクターピロリ抗体を迅速かつ簡便に検出できるキット「ラピランH.ピロリ抗体」を開発し、2000年7月に発売しています。発売から10年が経過し、臨床現場からは、現行のキットより、さらに操作性に優れた新たなキットの登場が期待されていました。
この度承認された「ラピラン H.ピロリ抗体スティック」は、検体の性状による目詰まりを防止し、反応時間を5分短縮することで、15分以内に判定できるキットとして改良した製品です。また、スティックタイプにすることで、同時に多数の検体を測定する際に検査の場所を取らない、検査後の廃棄物の処理が容易であるなどの利便性も考慮いたしました。

1983年、ヘリコバクターピロリがWarrenとMarshallにより、初めて慢性活動性胃炎患者さんの胃粘膜から分離されて以来、ヘリコバクターピロリは胃炎、消化性潰瘍、胃がんとのかかわりが強く示唆されてきました。当社が販売する抗ヘリコバクターピロリ抗体キットの「ラピランH.ピロリ抗体」、尿素呼気試験法によるヘリコバクターピロリ感染診断用剤「ユービット錠100mg」、迅速ウレアーゼ試験に用いられるヘリコバクターピロリウレアーゼキット「ヘリコチェック」と共に、本キットが、ヘリコバクターピロリ感染の臨床診断を通じて、患者さんの治療に貢献できるものと期待しています。

大塚製薬は'Otsuka-people creating new products for better health worldwide'の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

製品概要

測定方法概略

尿を加えた検体希釈液にテストスティックのサンプルの吸収部がつかるように立て、15分間静置した後、判定部に出現した赤色ラインを目視にて確認します。尿検体中に抗ヘリコバクターピロリ抗体が存在すれば、スティックのテストライン上のヘリコバクターピロリ抗原と反応し、赤色ラインが出現します。テストラインおよびコントロールラインへの赤色ラインの出現により抗ヘリコバクターピロリ抗体の有無の判定を行います。