大塚製薬株式会社
ユーシービージャパン株式会社
新しい作用機序で発作を抑制
抗てんかん剤「イーケプラ®錠」新発売 9月17日
大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:岩本太郎、以下「大塚製薬」)とユーシービージャパン株式会社 (本社:東京都、代表取締役社長:エマニュエル・ケイマックス、以下「ユーシービージャパン」、また、ユーシービーグループを総称して「UCB」) は、これまでの薬剤と全く異なる作用機序を持つ抗てんかん剤「イーケプラ®錠250mg及び500mg」(一般名:レベチラセタム、英語表記名:E Keppra®)を9月17日に新発売します。
「イーケプラ」(一般名:レベチラセタム)は、脳のシナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合する新しい抗てんかん剤です。本剤は、UCBが創薬し、海外では「Keppra®」のブランド名で販売されています。「Keppra®」は1999年に米国、2000年には欧州にて成人てんかん患者の部分発作の治療薬として承認されて以来、現在では世界90以上の国や地域で使用されています。
日本では、本年7月23日に「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法」の効能・効果で製造販売承認を取得しました。大塚製薬とユーシービージャパンは、国内において「イーケプラ錠」のコ・プロモーションを行います。
てんかんは、慢性神経疾患で、世界での患者数は5,000万人以上にのぼり、日本におけるてんかんの患者数はおよそ100万人と言われています。てんかん発作は、脳内の神経細胞、すなわち脳ニューロンの過剰な発射により起こります。てんかんは、発作を繰り返し起こす疾患です。発作の種類とてんかん症候群は、多種多様であり、適切な分類が治療指針決定と予後予測に重要です。
「イーケプラ錠」の発売にあたり、埼玉医科大学 学長の山内俊雄 先生は、「てんかんは正しい診断と薬物選択を行うことにより、70%以上の患者さんがてんかん発作のない生活を送ることが可能です。しかしながら、約30%の患者さんでは、既存の治療のみでは十分な効果が得られず、発作を繰り返している現実があります。『イーケプラ錠』はこれまでの薬剤とは異なる新しい作用メカニズムを持ち、海外で高い評価を受けてきました。日本でもこの度発売されることにより、これまでは発作を抑制することが難しかったてんかん患者さんへの新たな治療の選択肢となりQOLの向上が期待されます。臨床上問題となる薬物相互作用がないことや有効な用量から投与開始できることから医師や患者さんにとって使いやすい薬剤となっています。そして、今後てんかん医療の発展や治療される医師、患者さんにとって福音となるものと考えます。」と述べています。
イーケプラ錠の製品概要
大塚製薬株式会社について
大塚製薬株式会社は、1964年に設立し、『Otsuka-people creating new products for better health worldwide』を企業理念とし、世界の人々の健康に貢献することを目標に、事業活動を営んでいます。『病気の治療に寄与する医薬品事業』と『日々の健康をサポートする消費者商品事業』をビジネスの柱に、革新的で創造性に富んだ製品の研究開発、製造、販売を行っています。生命関連企業にふさわしい倫理観と活力ある文化をはぐくみ、 地域社会との共生や自然環境との調和を図り『グローバル価値創造企業』を目指しています。
UCBについて
UCBは、ベルギーのブリュッセルに本社を置くグローバルバイオファーマ企業です。中枢神経系及び免疫系の疾患に特化した革新的な医薬品の研究、開発、販売を行っています。従業員は全世界で約9,000名、40カ国以上で活動を行っています。2009年の営業収益は、約31億ユーロです。UCBはユーロネクスト・ブリュッセルに上場されています(シンボル:UCB)。
ユーシービージャパン株式会社(東京)は、UCBの子会社として1988年に設立され、日本で重篤な疾患を持つ患者様のためのバイオ医薬品などの開発と販売を行っています。この10年間は、抗アレルギー薬のジルテック®(一般名:セチリジン)をはじめ様々な医薬品の販売に携わってきました。UCBは、イーケプラ®(一般名:レベチラセタム)、Cimzia®(一般名:セルトリズマブ・ペゴル)及びNeupro®(一般名:ロチゴチン)について日本市場で大塚製薬と提携を結んでいます。
大塚製薬とユーシービージャパンは、ご自身でてんかんの悩みを抱えられている方やご家族や会社の同僚などの周囲の方に、てんかんに関する情報を発信するサイト「てんかんinfo」(URL:http://www.tenkan.info/ )を共同で運営しています。