大塚製薬株式会社

医療関連事業
2011年6月15日

大塚製薬
肺炎球菌キット「ラピラン 肺炎球菌HS(中耳・副鼻腔炎)」
体外診断用医薬品の承認を取得

大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本 太郎)は、体外診断用医薬品として、イムノクロマト法による肺炎球菌抗原検出試薬「ラピラン 肺炎球菌HS(中耳・副鼻腔炎)」の製造販売承認を2011年6月13日に取得しました。

本製品は、中耳炎や副鼻腔炎などの原因菌のひとつである肺炎球菌の検出を目的に開発した体外診断用医薬品です。
従来、中耳炎や副鼻腔炎に対する肺炎球菌の検出には、おもに鏡検法や培養法といった数時間から数日間の時間を要する検査が行われてきました。本製品は、感染が疑われる患者さんの中耳貯留液・耳漏または上咽頭(鼻咽腔)鼻汁を用い、少量の菌量でも肺炎球菌が検出できるように感度を高めるとともに、簡便に、約20分という短時間で肺炎球菌抗原の検出が可能となっています。

また、本製品はイムノクロマト法を用い、迅速かつ簡便に測定ができることで、早期に原因菌を特定し、適切な治療薬の投与が可能となり、患者さんの予後の改善や耐性菌の発現防止、医療コストの削減にも繋がるものと考えられます。

昨年、当社は、肺炎や下気道感染症における肺炎球菌抗原の検出を目的とした「ラピラン肺炎球菌」を発売しました。「ラピラン肺炎球菌HS(中耳・副鼻腔炎用)」は、耳鼻咽喉科領域の疾患を対象とし、今後、保険適用のための作業を進めてまいります。

大塚製薬は'Otsuka-people creating new products for better health worldwide'の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

参考資料

肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)はグラム陽性の双球菌で、中耳炎、副鼻腔炎などの局所感染症の重要な原因菌です。小児急性中耳炎では40%強の患者で検出され、細菌性髄膜炎等の重症性感染症の原因菌として強い病原性を示します。 臨床現場では、原因菌を早期に診断するための迅速で簡便な診断薬が求められています。

製品概要

測定方法