大塚製薬株式会社
医療関連事業
2017年1月27日
脳梗塞再発抑制薬の毎日の服薬を支援する 「プレタールアシストシステム」に対応した専用容器を国内申請
- 脳梗塞再発抑制薬「プレタールOD錠100 mg」が56錠入った包装容器を一部変更承認申請
- この専用容器にモジュールとアプリを連動させたIoT対応「プレタールアシストシステム」をNECと共同開発
- 服薬時間を自動で通知するほか、服薬履歴についてもスマートフォン等で確認できる
大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、脳梗塞再発抑制薬である抗血小板剤「プレタールOD錠※1100mg(一般名:シロスタゾール)」の毎日の服薬をアシストすることを目的とし、国内において、56錠入り専用容器を追加する一部変更承認申請をしました。
脳梗塞の再発抑制のためには、ハイリスク薬※2である抗血小板剤の毎日の服薬が鍵となりますが、脳梗塞の患者さんは「うっかり忘れ」「自己判断で中止」等により服薬率は半年で約5割まで低下するという報告※3もあり、服薬継続が課題となっています。
大塚製薬は、脳梗塞の患者さんにLED点滅により服薬時間をお知らせし、さらに服薬情報を患者さん自身やご家族、医療関係者等へ送信して、毎日の服薬をアシストするというコンセプトで「プレタールアシストシステム」を日本電気株式会社(NEC)と共同で開発しました。
このシステムは①「プレタールOD錠100 mg」を56錠(1日2回、4週間分)包装した専用「プラスチックケース」、②LEDを点滅させて服薬時間を知らせ、服薬状況を記録・通信するIoT(Internet of Things)※4対応の「服薬アシストモジュール」(別売)、③スマートフォン等で服薬状況を確認できるアプリケーション「服薬アシストアプリ」(無償でダウンロード)の3つで構成され、専用「プラスチックケース」に「服薬アシストモジュール」を取り付けて使用します。
今回の承認事項一部変更承認申請は「プレタールOD錠100 mg」の包装容器として「プラスチックケース」を追加することを目的としたものです。
大塚製薬は、今後も世界中の未解決の医療ニーズを満たすため、患者さんやご家族に貢献できる研究開発を進めてまいります。
- 1プレタール(一般名:シロスタゾール)は、大塚製薬が自社開発を行い1988年に「慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善」の効能・効果を持つ薬剤として発売され、2003年4月に「脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制」の効能が追加された。
- 2薬剤師の業務において、副作用や事故に特に注意が必要で、安全管理のため特に専門家による薬学的管理の関与が必要な医薬品。今回の場合は、脳梗塞の再発に関して極めて重要度が高く、服薬遵守できないと再発の危険が高くなる薬をいう。「ハイリスク薬に関する業務ガイドライン - 日本病院薬剤師会」http://www.jshp.or.jp/cont/13/0327-1.pdf
- 3棚橋紀夫:非心原性脳梗塞における抗血小板薬の選択 服薬継続率からのアプローチ.新薬と臨床 60:707-714,2011
- 4IoT:Internet of Things(モノのインターネット)、あらゆるモノがインターネットを通じて接続され、モニタリングやコントロールを可能にするといった概念・コンセプトのこと。
プレタールアシストシステムの概念図
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