大塚製薬株式会社
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)
「LCZ696」の日本における共同プロモーション契約締結のお知らせ
大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:樋口 達夫、以下「大塚製薬」)は、2月29日、ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:綱場 一成、以下「ノバルティス ファーマ」)と、ノバルティス ファーマが慢性心不全を予定適応症として開発中のアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)「LCZ696」(一般名:サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)の日本国内における共同プロモーションに関する契約を締結しましたので、お知らせします。
本契約の締結により、ノバルティス ファーマと大塚製薬が共同して日本におけるLCZ696の医療従事者へのプロモーション活動を実施します。大塚製薬は、契約一時金(100億円)に加え、目標達成に応じたマイルストーンをノバルティス ファーマに支払います。また、大塚製薬は、売上に応じたプロモーションフィーをノバルティス ファーマから受け取ります。なお、契約一時金以外の経済条件については開示されません。
LCZ696は、心臓に対する防御的な神経ホルモン機構(ナトリウム利尿ペプチド系)を促進すると同時に、過剰に活性化したレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)による有害な影響を抑制することで、機能不全に陥った心臓の負荷を軽減する新しいタイプの薬剤です1,2。現在、ノバルティス ファーマが慢性心不全を予定適応症として国内申請中です。
ノバルティス ファーマ 代表取締役社長 綱場一成は「心不全領域に深い知見を有する大塚製薬と今回の契約を締結できたことを大変嬉しく思っています。このパートナーシップにより、慢性心不全に苦しむ患者さんの医療ニーズを、より一層満たすことができるものと期待しています」と述べています。
大塚製薬 代表取締役社長 樋口達夫は、「当社の最重点領域である腎・循環器領域における取り組みとポートフォリオを世界のリーディングカンパニーであるノバルティスに評価していただいたことを光栄に思います。両社が協力して、慢性心不全の患者さんに新たな治療選択肢をお届けできることを楽しみにしています」と述べています。
参考文献
- 1EMA. Entresto (sacubitril/valsartan). Summary of product characteristics. Available at: http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/EPAR_-_Product_Information/human/004062/WC500197536.pdf. Accessed July 2019.
- 2Langenickel T, Dole W. Angiotensin receptor-neprilysin inhibition with LCZ696: a novel approach for the treatment of heart failure. Drug Discov Today. 2012;9(4):e131-139. doi: 10.1016/j.ddstr.2013.11.002.