大塚製薬株式会社

医療関連事業
2022年8月18日

Pan-TBコラボレーションによる新規結核治療レジメンの
フェーズ2試験への移行について

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:井上眞、以下「大塚製薬」)は、当社が参画する「結核の新しい治療を加速するプロジェクト」(Pan-TBコラボレーション)が、2つの新規結核治療レジメン(Pan-TBレジメン)のフェーズ2試験を開始するための共同開発契約を締結したことをお知らせします。本パートナーシップでは、近年に承認された薬や開発中の新薬候補からなる新規レジメンが既存のレジメンよりも短期間であらゆる結核の患者さんを治療できるかを評価します。

結核は、感染症による死亡原因の一つで、全世界で年間150万人が死亡していると推定されています。薬剤感受性結核と薬剤耐性結核の両方の患者さんを3ヶ月以内に治療できる短期化レジメンは、患者さんと医療システムに大きなベネフィットをもたらし、薬剤感受性検査の必要性を回避できる可能性があります。

本試験では、デラマニド並びにOPC-167832(大塚製薬)、ベダキリン(ヤンセンファーマ、TBアライアンス)、ステゾリド(TBアライアンス、医薬品特許プール、ビル&メリンダ・ゲイツ医学研究所)、プレトマニド(TBアライアンス)の5つの薬剤の組み合わせによる2つのレジメンを用います。

● DBOS (デラマニド + ベダキリン + OPC-167832 + ステゾリド)

● PBOS (プレトマニド + ベダキリン + OPC-167832 + ステゾリド)  下線が大塚製薬提供

Pan-TBコラボレーションはすべての結核の治療を可能とするレジメン(Pan-TBレジメン)の開発を促進するために結成された初めてのパートナーシップで、大塚製薬、エボテック、グラクソ・スミスクライン、ヤンセンファーマ、TBアライアンス、ビル&メリンダ・ゲイツ医学研究所、ビル&メリンダ・ゲイツ財団で構成されています。本共同開発契約はこれらのパートナーから、本試験に用いられる5つの薬剤のいずれかを提供する大塚製薬、ヤンセンファーマ、TBアライアンスおよび試験を実施するビル&メリンダ・ゲイツ医学研究所とで締結されました。

大塚製薬抗結核グローバルプロジェクトリーダーの川﨑昌則は、「大塚製薬は、長年にわたり結核の研究開発をグローバルに実施しています。このパートナーシップを取りまとめてくれたビル&メリンダ・ゲイツ財団に感謝するとともに、これらのパートナーと手を携え、結核撲滅という目標に向けて、世界中の患者さんに新しい標準治療を提供できるよう全力を尽くしてまいります」と述べています。

※本リリースは、8月17日付けPAN-TBコラボレーションのニュースリリースに基づき作成しています。