齋藤薫のエクエルダイアリー
Equelle Diary

Vol.2 
多くの女性がまだ気づいていない表情の力!

多くの女性は気づいていないのかもしれない。女性の魅力を決める要素の中で、実は2番目くらいに大切かもしれないのが、"表情"であること。
女性だけのある集まり。初対面の人ばかりだった。皆同じくらいの年齢。そういう時女性は女性同士、本能的に軽い品定めをしてしまう。それも、1番の美人は誰? というような単純なものではなく、もっともっと総合的に女性として1番光っている人は誰? 1番魅力的な人は誰? そこではお互いいろんな要素を瞬時に重ね合わせて、総合的な評価をする。
もちろん順位をつけたいのではない。人と人を比較するつもりもない。でも年齢を重ねるほどに、キャリアを積むほどに、一瞬で人の魅力がお互い図れるようになってしまうのだ。だから、会場をぐるりと見回して、いきなり光ってる人がいると、自然にその人のほうに目が向く。気持ちまでがその人のほうに向いてしまう。同じ女性として一瞬のうちに憧れの感情を抱くから。女性として見習わなければと言う、謙虚な気持ちが生まれるから。それも、大人の女性同士ゆえなのである。

まさにそういう場面! 本当に際立って目を引く魅力ある女性がいた。とても美しくセンスの良い人。でもそれだけだったら他にも美しい人やオシャレな人はたくさんいた。でもその人はなんとも花のような素晴らしい表情をもっていたのだ。
言葉にすると、そうとしか表現できないけれど、本当に花のような笑顔のひとっているのである。作った笑顔ではない。その人はどんな時も、誰に対しても、必ずそういう笑顔で微笑んでいるのだろう。それがはっきりとわかる位にその笑顔は素晴らしかったのだ。
そして不思議なことに笑顔には知性とか良識とか感性の豊かさとか、はたまた人間的なセンスとか、そういうものの全てが現れてしまうことも、彼女の笑顔を見ているとわかる。どんなにか幸せな人生を送っているのだろうと言う想像もさせるほど。いや、彼女のその笑顔こそが幸せを呼び込むに違いないとまで想像させるのだ。
もちろんそこまで完璧な笑顔の人はそうはいない。仮に100人いても、せいぜい1人か2人。実際私はそれ以前にも、そういう女性を3人知っている。逆に言えばたった3人……つまりそのぐらい希有な存在なのである。

それだけに、大勢の中でも一人光を放っているようにキラキラ輝いて見える。これはもう理屈抜きの魅力の源。とすれば、花のように素晴らしい笑顔を持ちさえすれば、誰にでもそういう引力が持てるということでもある。逆に、どんな美貌も、どんなにピカピカの肌も、不機嫌そうな表情一つで台無しにしてしまいかねないということでもあるのだ。
さらに言えば、"いつも笑顔でいればそれだけで、インナーケアのような美容効果がある"と言われ始めてから、笑顔の意味が明らかに変わった。それも口角を上げるだけで効果が得られるとの説がよく知られるようになったから。けれども、口角をただ上げようとしても難しい。不思議なもので本当の意味で心が晴れやかでないと、なかなか自然には笑えないのだ。少なくとも人を魅了する笑顔は心が伴わないと決して生まれないものなのである。

だから、輝く笑顔を持っている人はもっともっと美しくなり、もっともっと見る人を魅了するのだ。初めて会った人をもたちまち虜にしてしまうのだ。笑顔を相手の記憶に一瞬で刻みつけるほどの引力で。
花のような笑顔ほど、見事な美容法はないということ、わかったはずである。

美容ジャーナリスト/エッセイスト
齋藤薫

女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。新刊『大人の女よ!もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)他、『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など著書多数。

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