齋藤薫のエクエルダイアリー
Vol10

自分の年齢をもう一度見直すべき時!
美しさと健康の人生100年計画

例えば30代は30代、時代がどんなに変わろうと生きてきた年数に変わりは無いのに、昭和の30代と、令和になってからの30代は、全く別人、そう言っても良いくらいに、年齢にまつわるイメージは大きく変化を遂げている。もちろん令和の方がはるかに若い、それも見た目に10歳20歳の年齢差を感じるほどに、今の30代は若い。なぜなら今となっては信じられないが、昭和の頃、30代は「もう中年」という世の中の認識があったのだ。だから一人一人が「もう中年」と思っていた。思わざるを得なかった。

それは昭和初期、まだ日本人の平均寿命が60歳代だった頃のままの感覚なのだろう。でも今や人生100年。とすれば30代はまだ人生始まったばかり。40代だってまだ折り返し前。人生これからが本番と考えてもいいくらい。そして50代もまだ約半分。これからようやく人生の後半に入っていく年齢だと考えるべきで、そこまで各年代の立ち位置が変わり、年齢観が変わったからこそ、人の印象年齢も劇的に変わったのだということ、ここで再認識してほしいのだ。

実際に昭和の時代、30代には1つの見えない境界線があって、ここからは完全に大人、「女性」と言うより「大人」......そんな分類があったから、当時の30代は何となく髪を切ってパーマをかけて、あえてミセス風にしてしまったり、メイクも意図的にアダルトなイメージに変えていたり。さらに言えば、みんな意図して大人の服を着ていたと思う。みんな自ら「中年」に入っていってしまうような時代だったということ。

だから今改めて確認してほしいのは、自分が人生のどの位置にいるかと言うこと。仮に人生を1メートルの物差しと考えてみてほしい。あなたは今、何センチのところにいるのだろうと。そうすればこれからの人生の長さが分かるはず。例えばまだまだ、人生が前半だと気づくこと。後半に入ったばかりと気づくこと。その気づきこそが、エイジングケアなのである。

でも、その人生の物差しで、逆にこんな発想もしてみてほしい。例えば、自分の肌をその物差しに当ててみる。100年生きるのなら肌も100年持たせなければいけない訳で、そう考えると反対に、肌はもっともっと大切にしなければいけないという思いに至るはず。つまり早め早めのメンテナンスで耐久性の良い肌を作ること、そういう意識が新たに必要になってくると思うのだ。筋肉や骨も同じ。100年持たせる準備が今から必要になってくる。

だからといって、難しく考えないで。肌に対しては、ともかく日々のお手入れを丁寧にやり直すこと。そして、筋肉をつけ骨を意識すること。その年齢に合ったエクササイズやインナーケアを始めるのも1つの方法。

大丈夫。自分の年齢の位置をきちんと意識して、日々を生きれば、自然に若いエネルギーが湧き上がってくるはず。これは精神論ではない。本当に自分の意識が細胞の年齢を決めるのだと考えていいのである。だから人生のカレンダーの中で、今一度自分を見つめ直してみてほしい。ケアは100年計画を立てて慎重に。でも意識は若く。100年人生に向き合う力が、きっと自然に湧いてくるはずだから。

美容ジャーナリスト/エッセイスト
齋藤薫

女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。新刊『大人の女よ!もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)他、『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など著書多数。

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