大塚製薬株式会社
ドライアイ治療剤「ムコスタ®点眼液UD2%」
製造販売承認取得 9月26日
大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎、以下「大塚製薬」)は、ドライアイ治療剤(ムチン産生促進剤)「ムコスタ®点眼液UD2%」(一般名: レバミピド)の製造販売承認を、2011年9月26日に取得しましたので、お知らせいたします。
「ムコスタ点眼液UD2%」の有効成分であるレバミピドは、胃炎・胃潰瘍治療薬「ムコスタ錠」として発売され、20年以上にわたって、その有効性と安全性により国内で広く処方されています。そのレバミピドの胃粘膜でのムチン増加作用と粘膜修復作用に着目し、点眼薬として製剤化を行い、新規ドライアイ治療薬として開発しました。
ドライアイ患者さんは、「眼が乾く」、「ごろごろする」、「眼が痛い」などの知覚に関する不快な症状や、「見づらい」、「かすむ」という視機能にかかわる自覚症状があり、これらの症状の程度によっては日常の生活に支障が生じることも多いと言われています。
「ムコスタ点眼液UD2%」は、角膜及び結膜のムチン産生を促進し、角膜と結膜の障害を修復することにより、ドライアイに対し治療効果を示すと考えられています。国内で実施された臨床試験では、「ムコスタ点眼液UD2%」の投与により、ドライアイによる眼の表面の障害を改善するとともに、眼の乾き、ごろごろ感、痛みなどの患者さんが訴える症状についても強力な改善効果が確認されました。
大塚製薬は、すでに20年以上の実績のある薬剤であるムコスタを点眼液として開発したことで、その高い治療効果と安全性からドライアイ患者さんのさまざまな症状を改善し、そのQOL(生活の質)の改善に貢献できると考えております。
大塚製薬は 'Otsuka-people creating new products for better health worldwide' の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。
【ご参考】
国内第III相試験について
「ムコスタ点眼液」の第III相検証試験は日本国内で実施され、188名のドライアイ患者さんを対象に、汎用薬である精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液と比較し、レバミピド点眼液の有効性および安全性を検討する目的で実施されました。その結果、「ムコスタ点眼液」の使用により、ドライアイによる眼表面の障害や、ドライアイ患者さんが訴える眼のごろごろ感、痛みなどが改善しました。さらに、ヒアルロン酸と比べて、「ムコスタ点眼液」の使用に対する患者さんの印象が良いという成績が得られました。
「ムコスタ点眼液」について
レバミピドは、大塚製薬が自社開発し、「ムコスタ錠100」として1990年に胃潰瘍治療剤として発売されました。1994年には急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善の効能・効果が追加されています。「ムコスタ点眼液」は、レバミピドが持つ胃粘液(ムチン)増加作用と粘膜修復に注目し、ドライアイで問題となる涙液のムチン減少による角結膜障害に対する改善効果が認められたことから、新たなドライアイ治療薬として開発され、2011年9月26日に国内で製造販売承認を取得しました。
ドライアイについて
ドライアイは、眼科医が日常的に診療を行うことが非常に多い疾患のひとつで、様々な要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患で、「眼が乾く」、「ごろごろする」、「眼が痛い」などの知覚に関する不快な症状や「見づらい」、「かすむ」という視機能異常などの自覚症状を伴います。これらの症状の程度によっては日常の生活に支障が生じることも多いと言われています。ドライアイは、涙液量の減少に加えて、涙液のムチン量が減少することによりムチン層を覆う水層が不安定な状態となり、角膜および結膜上皮に障害を生じた状態と考えられています。