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大塚製薬株式会社
ユーシービージャパン株式会社

2011年11月8日

医療関連事業

2011年米国リウマチ学会議(ACR)にて、
セルトリズマブ ペゴルの日本人関節リウマチ患者に対する効果の
即効性・持続性を示す2試験(J-RAPID試験、HIKARI試験)の結果が発表

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:岩本太郎、以下「大塚製薬」)とユーシービージャパン株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:ジョエル・ピーターソン、以下「ユーシービージャパン」)が共同で開発を進める、PEG化した*1抗TNF-α抗体「セルトリズマブ ペゴル」の関節リウマチを対象とした日本国内での2つの臨床試験の結果が、米国・シカゴで開催された米国リウマチ学会議 (ACR/ARHP2011*2、2011年11月5日~9日)にて発表されました。第II/IIIおよび第III相試験として実施されたこれらの試験において、「セルトリズマブ ペゴル」の有効性および安全性が確認されました。

  • *1:抗体をポリエチレングリコール(PEG)で修飾すること
  • *2:The American College of Rheumatology(ACR) / The Association of Rheumatology Health Professionals(ARHP) 2011 Annual Scientific Meeting

日本国内で実施された第II/III相臨床試験(J-RAPID試験*3)および第III相臨床試験(HIKARI試験*4)の2試験の臨床成績において、セルトリズマブ ペゴル投与により迅速かつ持続的な臨床症状の改善と関節破壊の進展防止効果が示されました。本結果を受け、ユーシービージャパンは、日本国内における同剤の製造販売承認申請を2012年の早い段階で行う予定です。
J-RAPID試験では、メトトレキサート(MTX)で効果不十分な日本人関節リウマチ患者にセルトリズマブ ペゴル+MTXを投与すると、プラセボ+MTXを投与した場合と比較して、関節リウマチの症状および徴候の迅速かつ持続的な改善と関節破壊の進展防止効果が認められました*3。HIKARI試験でも、MTXを投与できない日本人患者に対しセルトリズマブ ペゴルをMTXと併用せずに投与すると、プラセボを投与した場合と比較して有意に高い臨床症状の改善と関節破壊の進展防止効果が得られました*4。なお、HIKARI試験においてセルトリズマブ ペゴル投与群をさらに詳細に解析したところ、本剤を単独で投与した場合、あるいは疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)と併用して投与した場合のいずれにおいても、臨床症状の改善と関節破壊の進展防止効果が示されました。

  • *3:Japanese RA Prevention of Structural Damage;日本人RA患者を対象とした海外RAPID試験のブリッジング試験。MXT併用
  • *4:Phase 3 study to assess efficacy, safety and pharmacokinetics of CDP870 (certolizumab pegol) in Rheumatoid Arthritis patients;日本独自の臨床試験。MXT非併用

セルトリズマブ ペゴルは、世界初のリウマチ治療用のPEG化抗TNF-α(腫瘍壊死因子α)抗体医薬です。本剤は、関節リウマチなどの炎症性疾患の発症や悪化に関与するTNF-αに強い親和性を示し、TNF-αの作用を選択的に阻害します。本剤は、ヒト化抗体のFc部分を除いたFab部分*5にPEGを結合させることで血中半減期が延長されるため、関節リウマチ治療において2週に1回あるいは月1回の皮下投与で効果を示します。本剤は、既に海外臨床試験においてMTXに併用することで導入治療およびその後の維持治療において速やかに症状および徴候が改善し、その後も効果が維持されることが確認されています。また、関節の骨破壊の進行を抑制することも明らかにされています。

  • *5:抗体はY字に似た構造を持ち、上部のFab(抗原認識部位)と下部Fc(補体結合部位)に分かれている。

大塚製薬とユーシービーグループは、2008年6月に抗TNF-α抗体セルトリズマブ ペゴルの共同開発・販売契約を締結しています。セルトリズマブ ペゴルは、米国、欧州やその他の地域において、クローン病や関節リウマチの治療薬として、「Cimzia®」の製品名でユーシービーグループが販売しています。

【参考資料】

「セルトリズマブ ペゴル」の国内RA第II/III相臨床試験の概要(J-RAPID Study)

「セルトリズマブ ペゴル」の国内RA第II/III相臨床試験の概要(J-RAPID Study)

「セルトリズマブ ペゴル」の国内RA第III相臨床試験の概要(HIKARI Study)

「セルトリズマブ ペゴル」の国内RA第III相臨床試験の概要(HIKARI Study)

  • *:ACR20とは、米国リウマチ学会議(American College of Rheumatology: ACR)の主導により開発され、1987年に改訂されたRAの臨床試験結果の評価基準です。主要項目は、7項目(圧痛関節数、腫脹関節数、患者さんによる痛みの評価、患者さんや医師の全般的評価<PGA、EGA>、身体機能障害、急性炎症反応)に分かれており、圧痛関節数および腫脹関節数が共に治療前値より20%以上改善し、かつ他の5項目うち3項目が治療以前より20%以上改善した場合をACR20と定義します。ACR50、70も同様に定義され、数値の大きさは治療前後における改善度を示しています。
  • **:12週目のACR70改善率は、プラセボ群で改善例が認められなかったため、有意差検定を行ないませんでした。

関節リウマチ(RA)について

RAは、未だ病因が不明な、様々な原因を背景に発症すると考えられる疾患です。性別では女性に多く、発症年齢では30~50歳がピークで、罹患率は約0.5%~1%の関節炎を主体とした炎症性疾患です。従来は、発症後徐々に関節変性が進行する慢性疾患と捉えられていましたが、発病早期に急激に骨破壊が進行すること、欧米のデータではRA患者さんの平均寿命が短いことが分かっています。また、RAに罹患することによる社会的経済的損失などが注目され、早期診断、早期治療によって疾患をコントロールすることの重要性が強調されています。これらを背景に、近年は治療の流れも変化し、従来の疼痛緩和、関節機能の維持・改善、日常労作の改善を目的とする治療から、関節破壊の防止や完全寛解を治療のゴールとするように変わってきています。

本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。