大塚製薬株式会社

医療関連事業
2019年4月18日

英国創薬子会社アステックス社の技術による2つ目のがん治療薬
ヤンセン社の尿路上皮がん治療薬「erdafitinib」が米国で承認取得

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、子会社であるアステックス社(英国・ケンブリッジ)とJanssen Pharmaceutical N.V.(本社:ベルギー・ベルセ、以下「ヤンセン社」)が共同研究で見いだした「erdafitinib(一般名)」が、成人の線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)遺伝子異常を有する転移性尿路上皮がんの治療薬として、米国FDAから迅速承認を取得したことをお知らせします。なお、本承認によって、アステックス社はヤンセン社よりマイルストンを受領しています。

(本剤の承認については、2019年4月12日にヤンセン社が発表しています)

本剤は、アステックス社とヤンセン社が2008年に締結した、抗がん剤を含む新規低分子FGFRキナーゼ阻害剤開発に関する全世界での包括的なライセンス契約において見出された1日1回の経口FGFR選択的キナーゼ阻害剤です。開発および製造販売申請を実施したヤンセン社が販売する予定です。アステックス社は本契約に基づき、米国および欧州での追加効能の申請および承認に応じたマイルストンと、本剤の年間売上高に応じた段階的な二桁のロイヤルティを受領する権利を有しています。

英国アステックス社のCEOハーレン・ジョティは「erdafitinibの承認にあたり、この新薬の発見と開発に尽力されたヤンセン社とFGFRに関する先駆的な共同研究を実施したニューカッスル大学の共同研究者の皆様に大変感謝するとともにお祝いを申し上げます。本剤が当社のフラグメント創薬技術および共同研究により承認された2つ目の製品になることを誇りに思います。当社はがん患者さんのための新薬創製にさらに注力してまいります」と述べています。

【アステックス社について】

2013年10月に大塚製薬の子会社となったアステックス社は、X線結晶構造解析技術を進化させ、従来のハイスループットスクリーニング(HTS)に頼らない独自のフラグメント創薬技術(Fragment-Based Drug Discovery:FBDD)を確立し、これまでにがん・中枢神経疾患領域において複数の臨床開発化合物を創製しています。独自の新薬開発品に加え、業界をリードする製薬企業との共同開発品を数多く持つ同社は、FBDDのリーディングカンパニーとして世界から評価されています。