大塚製薬株式会社

医療関連事業
2022年11月16日

「アジョビ®皮下注225mg オートインジェクター」 の発売について

- 片頭痛発作の発症を抑制する薬剤「アジョビ®皮下注225mgシリンジ」の剤形追加として -

 大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 井上眞、以下「大塚製薬」)は、片頭痛発作の発症抑制を適応とする「アジョビ®皮下注225mgシリンジ(一般名:フレマネズマブ(遺伝子組換え)」の剤形追加品目として、「アジョビ®皮下注225mg オートインジェクター」を11月21日より全国の医療機関向けに発売します。(薬価収載日は11月16日)

 

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 新たに加わるオートインジェクター製剤(以下、「本剤」)は、4週間に1回投与の場合、在宅自己注射の対象薬剤となっており、医師が妥当と判断した患者さんにおいては、在宅での自己注射が可能となります。本剤は、フレマネズマブ225mg(1投与単位)が充填されており、キャップを外して注射部位に押し当てて投与します。注射針は針カバーで隠されており、針刺し事故を防止する設計になっています。加えて、投与する際に注射針が見えないことで、注射に対する患者さんの不安や恐怖心が軽減される可能性があります。これまでアジョビは医療機関にて投与する必要がありましたが、本剤が新たな治療選択肢として加わることで、患者さんの通院負担の軽減、および投与時の利便性の向上につながることが期待されます。

<在宅自己注射される患者さんへの情報提供について>
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 アジョビを正しく理解し、適切にお使いいただくための情報提供サイト「アジョビ.jp」に、医師の指導により在宅自己注射を開始される患者さん向けの本剤の使い方動画などを公開予定ですhttps://ajovy.jp/

<アジョビについて>

「アジョビ」は、抗CGRP(Calcitonin Gene-related Peptide:カルシトニン遺伝子関連ペプチド)モノクローナル抗体の皮下注射剤で、4週間に1回225mg、又は12週間に1回675mgの2つの投与方法を有しています。片頭痛発作の発症に重要な働きをしているとされるCGRPに結合してCGRP受容体との結合を阻害することで、片頭痛発作の発症を抑制すると考えられています。大塚製薬は、2017年5月にテバファーマスーティカル・インダストリー社(本社:イスラエル)とフレマネズマブに関して日本国内における開発および販売に係る独占的ライセンス契約を締結し、2021年6月に「アジョビ皮下注225mgシリンジ」の製造販売承認を取得しています。

<片頭痛について>

片頭痛は有病率の高い神経疾患で、世界中で 10%を超える成人が罹患しています*1。国内では、約840万人の患者さんがいるといわれており、最も片頭痛有病率の高い30代女性では約20%に達します*2,3。片頭痛の薬物治療には急性期治療と予防療法がありますが、予防療法においては十分な効果を示し、安全性が高く、投薬頻度が少ない薬剤が望まれていました。

  1. *1National Institute of Neurological Disorders and Stroke 2013
  2. *2Sakai F, Igarashi H. Prevalence of migraine in Japan: a nationwide survey. Cephalalgia 1997; 17(1): 15-22.
  3. *3頭痛の診療ガイドライン2021