大塚製薬株式会社

医療関連事業
2023年1月30日

抗精神病薬「レキサルティ」
うつ病・うつ状態の効能追加を国内で申請

 大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 井上眞、以下「大塚製薬」)は、抗精神病薬「レキサルティ®」 (一般名:ブレクスピプラゾール)について、「うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)」を効能効果として、国内にて申請を行いました。

 うつ病(大うつ病性障害)は国内では生涯に約17人に1人が経験する身近なものと言われています*1。大うつ病性障害の治療には、一般的に抗うつ薬が処方されますが、既存の抗うつ薬ではうつ病の様々な症状が十分に改善されない患者さんもおり、さらなる薬物治療の選択肢が求められています。

 本剤の国内フェーズ3試験では、既存の抗うつ薬(SSRIまたはSNRI)治療で反応不十分であった20歳から64歳の成人の大うつ病性障害患者さん740名を対象に、抗うつ薬への上乗せ治療としてブレクスピプラゾール(1mgまたは2mgを1日1回)を6週間投与し、有効性と安全性を評価しました。ブレクスピプラゾールの1mgおよび2mgはプラセボと比較し、いずれも主要評価項目である投与6週後のMADRS*2合計スコアの平均変化量で統計的に有意な改善効果を示しました。本試験においてブレクスピプラゾールの忍容性は全般的に良好であり、新たな安全性の懸念は認められませんでした。

 ブレクスピプラゾールは、既存の抗うつ薬ではうつ病の症状が十分に改善されない患者さんに対する新たな治療選択肢となることが期待されます。大塚製薬は、今後も世界中の未解決の医療ニーズを満たすため、革新的な製品をお届けしてまいります。

ブレクスピプラゾールについて

新規抗精神病薬「レキサルティ(一般名:ブレクスピプラゾール)」は、大塚製薬が創製した独自の薬理作用を有する化合物で、ルンドベック社と共同開発しています。2015年に米国で「成人の大うつ病補助療法」および「成人の統合失調症」の2つの効能で承認され、現在、統合失調症治療薬として日本を含めた約60の国・地域で展開しています。

  1. *1川上 憲人.精神疾患の有病率等に関する大規模疫学調査研究:世界精神保健日本調査セカンド 総合研究報告書.2016.
  2. *2Montgomery-Asberg Depression Rating Scale; うつ状態を評価するための10項目の評価尺度