大塚製薬株式会社

医療関連事業
2024年11月20日

ループス腎炎治療薬「ルプキネス®」の発売について

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 井上眞、以下「大塚製薬」)は、本日、「ルプキネス®カプセル7.9mg(一般名:ボクロスポリン)」について、ループス腎炎を効能・効果として発売しましたので、お知らせします。

ルプキネスは、ループス腎炎を対象に開発された新規の経口免疫抑制剤で、T細胞の増殖・活性化に重要な酵素であるカルシニューリンを阻害することで免疫抑制作用を発揮すると考えられています。米国においては、オーリニア社が2021年1月に米国食品医薬品局(FDA)より、成人の活動性ループス腎炎の適応で製造販売承認を取得しています。大塚製薬は、2020年12月に日本と欧州における独占的開発販売権をオーリニア社から取得するライセンス契約を締結しています。大塚製薬は2022年9月に欧州委員会(EC)より本剤の販売承認を獲得し、日本においても2024年9月に製造販売承認を取得しました。

大塚製薬は、重点領域の一つとして循環器疾患や腎・免疫疾患に取り組み、世界中の未解決の医療ニーズを満たすため、患者さんやご家族に貢献できる研究開発を進めてまいります。

 

【ループス腎炎について】
ループス腎炎は、多臓器を障害する自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)によって引き起こされる高度なタンパク尿を伴う糸球体腎炎で、SLEの最も深刻な合併症の1つとされています。国内におけるSLEの患者数は約6万人から10万人と推計されており、男女別にみると女性が9割を占め、特に20~40歳の女性に好発することが多いとされています1。アジア人は白人に比べ、腎病変の合併率が高く、SLE患者さんは診断時に21-65%、時間の経過とともに40-82%がループス腎炎を発症します2。比較的若年に発症することで、SLE患者さんにおけるループス腎炎の合併は生命予後の悪化につながる末期腎不全へのリスクを高めていると考えられています。タンパク尿を伴う糸球体腎炎の速やかな寛解達成と、その後の副腎皮質ステロイドの減量が課題となっています。

 

【製品概要】

製品名 ルプキネス®カプセル7.9mg
一般名 ボクロスポリン
効能又は効果 ループス腎炎
用法及び用量

通常、成人にはボクロスポリンとして123.7 mg12 経口投与する。
なお、患者の状態により適宜減量する。

製造販売承認日 2024924
薬価基準収載日 20241120
薬価 778.60円
製造販売元 大塚製薬株式会社

*効能又は効果に関連する使用上の注意並びに用法及び用量に関連する使用上の注意は、電子化された添付文書をご覧ください。