大塚製薬株式会社

医療関連事業
2026年1月27日

新規作用機序を持つ注意欠如・多動症(ADHD)治療薬「センタナファジン」
米国FDAによる新薬承認申請の受理および優先審査指定を取得

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:井上 眞、以下「大塚製薬」)および米国子会社のOtsuka Pharmaceutical Development & Commercialization, Inc.(所在地:米国ニュージャージー州・プリンストン、以下「OPDC」)は、児童、青少年、成人の注意欠如・多動症(ADHD)を対象とする1日1回投与製剤「センタナファジン(INN: centanafadine、開発コード: EB-1020)」の新薬承認申請(NDA)が、米国食品医薬品局(FDA)に受理されたことをお知らせします。FDAは本件を優先審査に指定したため、審査終了目標日(PDUFA date)は標準審査よりも4か月早い本年7月24日に設定されました。センタナファジンは脳の神経伝達物質である3つのモノアミン(ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニン)の再取り込みを阻害するNDSRI(norepinephrine, dopamine, and serotonin reuptake inhibitor)です。承認されれば、この新しい作用機序を持つ、ADHD治療領域におけるファースト・イン・クラスの薬剤となります。

本申請は、児童、青少年、成人の患者さんを対象にセンタナファジンの有効性と安全性を評価した4つのフェーズ3試験の結果に基づいています1,2,3。いずれの試験においても、センタナファジン投与群はプラセボ投与群と比較し、ADHD症状に対して統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示しました。症状評価は、児童・青少年には「ADHD評価スケール第5版(ADHD-RS-5)」、成人には「ADHD症状評価スケール(AISRS)」が用いられました。またセンタナファジンは全試験を通じて良好な忍容性を示しました。主な有害事象としては、児童・青少年では食欲減退、悪心、発疹、疲労、腹痛、傾眠が、成人では食欲減退および頭痛が報告されました1,2,3

OPDCの上級副社長兼医学責任者John Krausは、「ADHDは患者さんによって症状の現れ方が異なるため、複数の治療選択肢が必要です。センタナファジンは幅広い症状の管理を支援することを目的に設計されており、承認されれば初のNDSRIとして、新たな治療選択肢になります。患者さん、ご家族、そして治験に携わってくださった医療関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます」と述べています。

注意欠如・多動症(ADHD)について

ADHDは、主に不注意、多動性、衝動性を特徴とする慢性的な神経発達症(発達障害)の一種です4。米国では18歳未満の約700万人の子どもと、推定1,550万人の成人がADHDを有していると、米疾病予防管理センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)が報告しています5,6

ADHDは従来、子どもの疾患と見なされてきましたが、幼少期にADHDと診断された人の多くが成人してからも症状を抱え続けており、なかには著しい機能障害を伴うケースもあることが研究によって示されています。

センタナファジンについて

センタナファジンは、ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニンの再取り込みを阻害する、ADHD治療における新しい作用機序を有するファースト・イン・クラスの薬剤です。臨床試験において、センタナファジンの安全性および忍容性プロファイルは良好で、乱用のリスクも低く、児童、青少年、成人のADHD中核症状を有意に低減することが示されています。

大塚製薬について

大塚製薬は、一人ひとりの可能性に向き合うトータルヘルスケアカンパニーです。"Otsuka-people creating new products for better health worldwide"の企業理念のもと、未充足の医療ニーズに新たな価値を提供する医療関連事業と、科学的根拠をもった独創的な製品やサービスにより日々の健康維持・増進をサポートするニュートラシューティカルズ関連事業を通じて、人々のウェルビーイングの実現に向けて取り組んでいます。 詳細はコーポレートサイトwww.otsuka.co.jp をご覧ください。

  • 1Ward, Caroline L., et al. "Efficacy and safety of centanafadine for ADHD treatment in children: A randomized clinical trial." Pediatrics Open Science, vol. 1, no. 3, 1 July 2025, pp. 1-11, https://doi.org/10.1542/pedsos.2024-000349.
  • 2Ward, Caroline L., Ann C. Childress, et al. "Centanafadine for attention-deficit/hyperactivity disorder in adolescents: A randomized clinical trial." Journal of the American Academy of Child & Adolescent Psychiatry, July 2025, https://doi.org/10.1016/j.jaac.2025.06.023.
  • 3Adler, Lenard A., et al. "Efficacy, safety, and tolerability of Centanafadine sustained-release tablets in adults with attention-deficit/hyperactivity disorder." Journal of Clinical Psychopharmacology, vol. 42, no. 5, 2 June 2022, pp. 429-439, https://doi.org/10.1097/jcp.0000000000001575.
  • 4American Psychiatric Association (2022). Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (5th ed., text rev).
  • 5Data and Statistics on ADHD." Centers for Disease Control and Prevention, Centers for Disease Control and Prevention, www.cdc.gov/adhd/data/index.html.
  • 6"Facts about ADHD in Adults." Centers for Disease Control and Prevention, Centers for Disease Control and Prevention, www.cdc.gov/adhd/php/adults/.